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【新テスト】Duolingo English Test
2019年以降受験者数・受入教育機関が爆発的に増加
何十年も提供されて王道テストとして認識されている「TOEFL」や「IELTS」に比べると、 "Duolingo English Test"(DET) はまださほど知られていないかもしれません。
Duolingo English Testは、世界中に馴染みのある語学学習アプリ "Duolingo" を運営している同名会社によって開発され、2016年にデビューしたばかりの英語能力を測定するテストです。
2019年以降、新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大という状況の中、TOEFLやIELTSのような、テストセンターで受けるテストが一時中止となり、その代わりに自宅でも受験できるDETの受講者が爆発的に増えました。2019年では受講者が約15,000人でしたが、2020年には受験者数が約30万人達しました。なんと前年比で「2000%」と驚異的な増加がみられました(Arno,2024)。
この急速な受講者の増加に合わせて、大学・学校側でも、入学要件を満たす英語能力試験として採用するようになりました。
その後、コロナ禍がある程度収まっても、DETは主要テストのステータスを維持できており、さらに受験者数が伸び続けています。その理由は、やはりテストの「利便性」とその手ごろな「受験費用」が考えられます。
運営会社Duolingoの公式サイトの情報によると、アメリカをはじめ、世界中で受け入れている教育機関(中等教育・高等教育・語学学校含む)の数が5,000校以上に達しています。この数値は、日本国内では馴染みの英検の約10倍となります。
アメリカでも、州立・私立関わらず、DETを採用する2年制大学・4年制大学・大学院がどんどん増えており、すでに3,000校以上に達しています(2024年現在)。
受け入れ米国教育機関の例(ごく一部)
- California State University, Long Beach
- Gannon University (Pennsylvania)
- Hawaii Pacific University
- Illinois State University
- Missouri State University
- State University of New York Plattsburgh
- Washington State University
Duolingo English Test の6つのメリット
特徴① アクセシビリティの良さ
どこからでもオンラインで受験でき、事前予約や特定のテストセンターへの訪問が不要です。
特徴② 短い試験時間と結果通知の速さ
テストは約1時間で完了し、従来の英語試験に比べてかなり短いです。また、テスト後数日以内に結果が出ることも受験者にとってメリットが大きいです。
特徴③ 包括的な評価
リスニング、リーディング、スピーキング、ライティングの4技能を評価します。
特徴④ セキュリティと信頼性
ウェブカメラとマイクを使用して受験中の監視が行われます。
特徴⑤ 幅広い受け入れ先
主にアメリカの多くの大学や教育機関がDuolingo English Testのスコアを受け入れています。
Duolingoが提供している言語学習アプリとは異なり、Duolingo English Testは特に英語能力の公式な証明として設計されています。
特徴⑥ 遊び心を持って受けられる
短時間で受講費用が安いこともあり、気軽に受講できるメリットもあります。
スコア比較
他の英語試験とのスコア比較は以下の通りです。
TOEFL | DET | IELTS |
---|---|---|
120 | 160 | 8.5-9 |
119 | 155 | 8 |
117-118 | 150 | |
113-116 | 145 | 7.5 |
109-112 | 140 | |
104-108 | 135 | 7.0 |
98-103 | 130 | |
93-97 | 125 | 6.5 |
87-92 | 120 | |
82-86 | 115 | 6 |
76-81 | 110 | |
70-75 | 105 |
TOEFL | DET | IELTS |
---|---|---|
65-69 | 100 | 5.5 |
59-64 | 95 | |
53-58 | 90 | 5 |
47-52 | 85 | |
41-46 | 80 | |
35-40 | 75 | 4.5 |
30-34 | 70 | |
24-29 | 65 | |
0-23 | 10-60 | 0-4 |
Duolingo English Test の試験内容
イントロ・オンボーディング時間 | 5分 | パソコンのマイク・カメラのチェック、問題説明など。 |
---|---|---|
テスト フェーズ1 | 45分 | 適応型テスト → 様々な種類の問題 |
テスト フェーズ2 | 10分 | 最後の2問 ①「ライティング」と②「スピーキング」のサンプル |
フェーズ1
- 様々な種類の問題が「順不同に」出てくる
- ライティング・リーディング・スピーキング・リスニングの4技能を混じって使う
- 難易度はライブで回答者のレベルで調節される
以下、どんなクエスチョンが出るか具体的なイメージができるように、問題の種類を紹介します。
※模擬試験で出題された問題種類となっており、ここに含まれていない問題の種類も存在します
Read and Select / 読んで答える
表示される言葉が実在するかどうか5秒で判断する答える問題
Fill in the blanks (phrase, text) / 空白箇所を埋める問題(リーディング、ライティング)
一つの文、またはより長めの文章に欠けている文字を入れる問題。問われる単語の種類は名詞、動詞、接続詞などと様々です。
① 一つの文の場合
② より長めの文章の場合
Listen and type / 聴いて書く(リスニング)
一つの文を聴き取ってそのまま書く問題
Speak the written sentence / 表示される文を話す文
表示される文をそのまま話す問題
Interactive reading / 双方型リーディング
文章を埋めるのに一番適切な言葉を選ぶ
既存文章の中、質問の答えを含む部分をハイライトする問題
Interactive listening / 双方型リスニング(問われるスキル:リスニング・リーディング・ライティング)
まずは表示されるシナリオを読み取って、それから録音された発言を聴き取ったり、適切な答え方を表示されるオプションの中から選んで会話を形成していく問題。その上、75秒で要約を書く。
会話のシナリオが表示され、読み取る
↓
シナリオに沿って、会話相手の発言(録音)を聴き → 一番いい答えをセレクトする
Interactive writing / 双方型ライティング(スキル:ライティング・リーディング)
二つの小型作文を書き込む問題。書いてある質問を30秒で把握し、
(1) 1問目は5分で回答の文章を打ち込む
(2) 2問目は「フォローアップ質問」(追跡質問)、1問目と同じことについて更に考えさせる質問。こちらは3分で答える。
例
(1) Freelance artists make a living by independently selling their art and artistic skills rather that working for a company. What are some pros and cons of this career option? Include specific reasons in your answer.
→ 「〇〇〇の良い点と悪い点は?」
(2) How might being a freelance artist open up networking opportunities? Discuss this in relation to the pros and cons of a freelance career.
→「さきほどの良い点・悪い点を踏まえて、〇〇〇について▲▲はどうと思いますか」
Write about the image / 画像について書く(スキル:ライティング)
画像について説明文を書く問題
Speaking / 3問:各問題 20秒の準備時間 → 1分半で答えを録音
(1) 出題されたトピックに対して「フリー」に答える
(2) 表示画像について話す
(3) 1問目と同じ
フェーズ2
フェーズ1の通り、45分間に様々な問題種類をコンプリートしたあと、最後にライティングとスピーキングが1問ずつあり、その二つの答えの内容がテスト提出後、スコアとともに見られます。
出願先の教育機関にも、スコア共有と一緒に送られます。
Writing
5分で出題トピックについて書く
Speaking
3分で出題トピックについて話す
Duolingo English Test テスト対策・注意点
①【とにかく英語にたくさん触れて力をアップ】
柔軟性のある形式のテストだからこそ、「特定な形式に答えられる力」よりも「英語の実力・応用力」が問われると思われます。
つまり、テスト受験準備として「DET対策の勉強」よりも広く考えて、インターネットを活用して英語のコンテンツを視聴したり、記事を読んでたくさんの単語に触れたり、そしてそれを通してだんだんと自分の「英語データベース」を少しずつ大きくしていくのに越したことはないでしょう。
②【公式サイトのテストで何度も練習し、フォーマットに慣れる】
とはいえ、テスト問題の練習ももちろん欠かせない準備です。
公式サイトでアカウントを作ってしまえば何度も・自由に「練習テスト」が受けられます。実際に試験対策をスタートしていなくても、まずは様子をつかむのにやってみても良いでしょう。
対策本もあります!
↓
★おススメの参考書
「NHK出版 音声DL BOOK Duolingo English Test 総合対策」(公式サイト)
③【英語でのタイピングを練習する】
パソコン・キーボードで受けるテストですから「タイピングを練習したらいい」というアドバイスは当たり前のように聞こえるかもしれません。
例えば、IETLSのように「1時間で40問を終える」という、1時間内のペースは自己管理になる形式と比べて、問題ごとに秒・分間位で時間が決まっているからこそ、時間内で意図している答えを入力し切れるかどうかが極めて重要になってきます。
例えば、ライティングのタスクとして、以下の種類があります:
写真を説明する(1分)
「Write a description of the image below for 1 minute」
(一分間でこの写真について書いてください)
プロンプトに対してフリーで書く問題(5分)
「Who is a person you think you have impacted in your life? What impact have you had on the person, and how?」
(「あなたが人生で影響を与えたと思う人は誰ですか?また、その人にどのような影響を与えましたか?」)
本記事の執筆者も実際に以上のような質問を受けてみたのですが、書くことの内容を考えて決める時間も考慮して、割り当てられた短い時間がとても早く過ぎてしまいます。結局ギリギリ書き込むことができたのですが、タイピングのスピードがどれほど大事であるかを痛感しました。
TOEFL・IELTS・Duolingo English Testの徹底比較 目次
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