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アメリカ女子サッカーとは
アメリカは、世界最大の女子サッカー大国としての地位を不動のものとしています。
日本サッカー協会は、日本人女子サッカー選手の登録数を2030年までに20万人以上にすることを目標にしていますが、アメリカ女子サッカーでは2006年には女子サッカー選手の登録数が167万人となっています。
また、日本サッカー協会は2020年東京オリンピック、2023年FIFA女子ワールドカップで優勝することを目標としていますが、アメリカ女子サッカーはすでにオリンピック開催6回中4回優勝、FIFA女子ワールドカップ7回開催中3回優勝しています。アメリカ女子チームは過去のFIFA女子ワールドカップにおいて、4位以下になったことがありません。
FIFA女子世界ランキングでは、2003年のランキング発表開始以来、ドイツに次いで2位となっていた一部の期間を除いて、アメリカが1位を維持しています(2016年9月17日現在、日本は8位)。
日本のなでしこリーグ(日本女子サッカーリーグ)と異なり、アメリカにはプロ女子サッカーリーグNWSLがあります。ほとんどの選手がアマチュアで働きながらプレイを続けているなでしこリーグと異なり、待遇は決して良いとは言えないにしても、アメリカのNWSLは原則として全選手が一定額の収入を得ているプロ女子サッカーリーグです。
世界最高峰の女子サッカーを擁するアメリカには、世界中から優秀な女子サッカー選手が集まっています。アメリカのプロ女子サッカーでプレイした外国人選手には、スコットランド代表のキム・リトル、オーストラリア代表のサマンサ・カー、ドイツ代表ビルギット・プリンツなどがいます。
日本からは、少年サンデーで半生が漫画化された日本代表の川澄奈穂美選手と、同じく日本代表の宇津木瑠美選手がNWSLクラブのシアトル・レインFCに所属しています。
長年日本代表として活躍した澤穂希選手も、アメリカのプロ女子サッカーで活躍しました。現在中国2部リーグで活動している日本代表の木龍七瀬選手は、ニュージャージー州のNWSLクラブであるスカイブルーFCでプレイしました。
川澄奈穂美選手特集動画
Nahomi Kawasumi: Coming to America
INSIDE REIGN: Naho
Fresh Faces of Reign FC: Nahomi Kawasumi
アメリカ大学女子サッカーとは
アメリカの大学女子サッカーは、極めて盛んです。アメリカのほとんどの大学が女子サッカーチームを持っており、セミプロレベルから、高校の部活レベルまで、様々な競技レベルの女子サッカーチームが活動しています。
アメリカでも男子サッカーは大変盛んではありますが、全米の大学1,399校が男子サッカーチームを持っている一方、女子サッカーチームを持つ大学は1,562校にも上ります(一方、全日本大学女子サッカー連盟の加盟校は87校に過ぎません)。
男子サッカーよりも女子サッカーの方が人気があるとも言えるほど、女子サッカーが大変な人気を博しています。年々選手層も厚くなり、女子サッカー選手に対する奨学金も大変充実しています。
アメリカのプロ女子サッカー選手のほとんどがアメリカ大学サッカー出身です。ホープ・ソロ、カーリー・ロイド、アレックス・モーガン、アビー・ワンバック、ミシェル・エイカーズ、ミア・ハム、クリスティン・リリーなど、アメリカの偉大な女子サッカー選手たちはいずれもアメリカの大学サッカーで活躍した経験を持ちます。
アメリカの大学女子サッカーに挑戦した日本人の女子サッカー選手としては、日本代表経験者の山口麻美選手(NCAA Division I)、Lリーグ(なでしこリーグ)経験者の羽石架苗選手(NCAA Division II)がいます。
アメリカのサッカー2部リーグにはWPSLやUWSが運営されており、アメリカ大学女子サッカーで活躍している選手も、夏季休暇中に参加可能です。プロの女子サッカー選手になるための道が整備されています。
アメリカ大学女子サッカー基本情報
- 大学スポーツ連盟
- NCAA(Division I, II, III)、NAIA、USCAA、NJCAA、CCCAA
- シーズン
- 秋(8~12月)
- チームを持つ大学
- ほとんどの大学
- 競技レベル
- 日本以上
- 学業との両立難易度
- 普通
- 奨学金数
- 14人(NCAA I)、9.9人(NCAA II)、12人(NAIA)、18人(NJCAA)
- 部員数
- 約25~30人
- 必要な英語力
- 高い
- 留学生比率(NCAA)
- 4.9%
- アメリカのリーグ
- NWSL(1部)、WPSL(2部)、UWS(2部)
著名なアメリカ大学女子サッカー経験者
- クリスティン・リリー(Kristine Lilly)
- クリスティー・ランポーン(Christie Rampone)
- アビー・ワンバック(Abby Wambach)
- ジュリー・ファウディー(Julie Foudy)
- ジョイ・フォーセット(Joy Fawcett)
- ミア・ハム(Mia Hamm)
- ローレン・ホリデー(Lauren Holiday)
- ジェシカ・マクドナルド(Jessica McDonald)
- カーリー・ロイド(Carli Anne Lloyd)
- ダイアナ・マセソン(Diana Matheson)
- エイミー・ロドリゲス(Amy Rodriguez)
- アレクサンドラ・ロング(Allie Long)
- クリスティン・シンクレア(Christine Sinclair)
- ヘザー・オレイリー(Heather O'Reilly)
- ケリー・オハラ(Kelley O'Hara)
- アレックス・モーガン(Alex Morgan)
- クリスティン・ネアーン(Christine Nairn)
- ホープ・ソロ(Hope Amelia Solo)
- ミシェル・エイカーズ(Michelle Anne Akers)
- ティフェニー・ミルブレット(Tiffeny Milbrett)
- シンディ・パーロウ・コーン(Cindy Parlow Cone)
- シャノン・マクミラン(Shannon MacMillan)
- カリン・ジェニングス・ガバラ(Carin Jennings-Gabarra)
- ベッキー・ソーアーブラン(Becky Sauerbrunn)
- カーラ・オヴァーベック(Carla Overbeck)
- ブランディ・シャステイン(Brandi Chastain)
- クリスタル・ダン(Crystal Dunn)
- 山口麻美
- 羽石架苗
女子サッカー留学をするには
グローバルスタディでは、スポーツ奨学金留学プログラムと、アカデミック奨学金留学プログラムという2つのプログラムにて、アメリカ大学女子サッカー留学をサポートしております。
スポーツ奨学金留学プログラム
アメリカの大学からスポーツ奨学金を獲得するためのプログラムです。アメリカの大学は、日本の大学とは比較にならないほどスポーツ奨学金を一般的に支給しているとは言え、それでもアメリカの大学からスポーツ奨学金を獲得するのは並大抵のことではありません。
セミプロレベルと呼ばれることもあるNCAA Division Iならともかく、それ以外の大学スポーツ連盟に所属するスポーツにおける中堅大学からスポーツ奨学金を獲得するには、大学コーチからエース級の活躍を期待してもらなければなりません。
原則として各大学に個別に問い合わせをし、アメリカ現地に渡米して入部テストを受けて合格するだけでも一苦労ですが、そこからさらにスポーツ奨学金を獲得するというのはまた別の次元の話となります。さらに、本当に留学生アスリートを欲しがっているコーチなのか、留学生を受け入れできるチームなのかも、事前に正しく判別するのは非常に困難です。
当プログラムは、スポーツ奨学金を獲得してアメリカの大学に進学したいという留学生専用のプログラムです。留学生アスリートの獲得に前向きな大学コーチしか参加していませんし、留学生に対して多額のスポーツ奨学金を支給している大学しか来ていません。
毎年7月にアメリカのフロリダ州で開催されるショーケースには、アメリカ中から大学コーチが、そして世界中から高校生アスリートが集まってきます。一度に多くの大学コーチに実力を披露するチャンスが得られますので非常に効率的ですし、世界中から高校生アスリートが集まってきますのでサマーキャンプとしても非常に充実した体験ができます。
プログラム詳細については、アメリカ大学スポーツ奨学金留学プログラムの紹介ページをご確認ください。
アカデミック奨学金留学プログラム
スポーツ奨学金留学プログラムではハードルが高いという人には、アカデミック奨学金留学プログラムを通して留学を開始し、現地で入部テストを受けて入部していくことも可能です。留学開始前に入部の可否がわからないという点は不安かもしれませんが、スポーツ奨学金よりもより確実に奨学金を取り付けることができます。
プログラム詳細については、アメリカ大学留学奨学金プログラムの紹介ページをご確認ください。
最初のステップ
スポーツ奨学金プログラムを検討されている方であっても、アメリカの大学の仕組みをよく理解することが重要です。まずはアメリカ大学留学奨学金プログラムの説明会にご参加ください。
プロサッカーリーグ・アマチュアサッカーリーグ
NWSL(1部)
NWSL(National Women's Soccer League、ナショナル・ウーマンズ・サッカーリーグ)は、2013年に創立されたアメリカ最高峰の女子サッカーリーグです。アメリカ唯一のプロ女子サッカーリーグであり、全米10クラブが参加しています。レギュラーシーズンは4~9月頃に開催されています。1チーム当たり18~20人の選手が登録されています。
WPSL(2部)
WPSL(Women's Premier Soccer League、女子プレミアサッカーリーグ)は、1998年に創立されたアメリカ女子サッカーの2部リーグです。全米100チーム以上が参加している大規模なアマチュアリーグです。5~7月の間に開催されており、アメリカの大学女子サッカーチームで活動しながら、WPSLのクラブで活動することも可能です。
UWS(2部)
UWS(United Women's Soccer、ユナイテッド女子サッカー)は、WPSLと同じくアメリカ女子サッカーの2部リーグです。2015年に創立され、11クラブが活動しています。WPSLと同じく5~7月の間に開催されているアマチュアリーグであり、アメリカ大学女子サッカーでの活動と並行して参加することが可能です。
女子サッカーでプロになるには
アメリカの大学を経てプロ女子サッカー選手になる主な方法を、以下ご紹介します。
入部
アメリカの大学女子サッカーは、アメリカでプロ女子サッカー選手になるほとんどの人が通る、プロ女子サッカーへの登竜門です。まずはアメリカの大学女子サッカーチームに入部する必要があります。入部テスト(トライアウト)を受け、合格しましょう。毎年7月にアメリカ・フロリダ州で開催されている、当スポーツ奨学金プログラムのショーケースは、多くの大学における入部テストの代わりとして利用されています。
レギュラー入り
アメリカの大学女子サッカーチームに入部できたら、今度は試合に出場できるレギュラー・スタートメンバーの地位を確立しましょう。アメリカの大学スポーツは少数精鋭制ですので、試合に起用されるチャンスは日本よりも多いとは言え、たまにしか試合に出ない選手と、常に試合に出ている選手とでは、積める実績や経験には大きな差があります。
試合で結果を出す
レギュラーとしての地位を確立できたら、試合で活躍し続けましょう。試合での実績は刻一刻と大学メディア等で公開されていきます。
WPSL・UWSに参加
アメリカの大学サッカーで活躍すると同時に、夏休みの期間を使ってアメリカ女子サッカー2部リーグであるWPSL・UWSに参加しましょう。
セミプロリーグであるWPSL・UWSはアメリカプロサッカーへの登竜門として位置付けられており、多くのスカウトが巡回して有望な選手の発掘に力を注いでいます。
ドラフト・トライアウト
1部NWSLでプロサッカー選手になりたいのであれば、毎年1月に開催されているドラフトCollege Draftにて指名を受ける方法が一般的です。
ドラフト制でプロ入りが決まるのはNWSLのみであり、2部リーグのWPSLやUWSでは、各クラブによる入団テスト(トライアウト)によって入団可否の判断がなされます。ドラフト、トライアウトいずれの制度を通してプロ入りを目指すにしても、プロ入りできるようにしっかり実績とポテンシャルをアピールしましょう。
サッカー概要
日本はもちろん、世界的にも現在もっとも人気のあるスポーツです。主に足のみを使ってボールを蹴り、相手チームのゴールにボールを入れることで得点し、スコアをより多く獲得した側のチームが勝利します。世界的にはフットボールと呼ばれることの方が一般的ですが、アメリカにおいてはフットボールと言えばアメリカンフットボールの方を指すため、アメリカにおいてはサッカーと呼ばれています。