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アメリカ大学留学奨学金体験談(ミネソタ州)
ミネソタ州立大学モアヘッド(Minnesota State University, Moorhead)
自分が何を勉強したいのか、何が得意なのかわからず、専攻を2回変えました
- 田所 夕奈 さん
- ミネソタ州立大学モアヘッド(Minnesota State University, Moorhead / ミネソタ州)
- 専攻:広告学
- 出身校:順天高校
- 期間:2016年1月~(卒業予定)2019年12月
留学前について
留学前はどんな学生生活を送っていましたか?
日本の大学に通いながら、塾講師、カフェ店員、日本語教師のアルバイトを掛け持ちしていました。今振り返ると、とても暇で自由な毎日でした。
なぜ日本の大学ではなくアメリカの大学を選んだのですか?
日本の大学で自身の英語力を伸ばすことに限界を感じたからです。また、当時通っていた大学の留学制度が高額なため、他の方法での留学を検討していたところ、アメリカの大学に編入する、という決断に至りました。
なぜ奨学金留学プログラムを利用したのですか?
留学の資金が限られていたからです。また、アメリカ大への編入の知識が乏しかったのも理由の一つです。
なぜ、今の大学を選びましたか?
専攻が多いのと、小規模な点で魅力を感じたからです。また、授業料が他の大学と比べ、安かった点も決め手でした。
留学前に感じていた不安はどのようなことでしたか?
自分の英語力への不安です。授業についていけるのか不安でした。また、冬は氷点下30℃以下になるという気候にも、不安がありました。
どのように英語学習を進めましたか?また、TOEFLやIELTSのスコアアップに取り組んでいる方にアドバイスがあれば教えてください。
TOEFLの点数アップのために、日本の大学に通っている際に、ネイティブの先生にスピーキングの訓練をしていただきました。また、英単語を集中的に覚えることに時間を割きました。
留学中について
留学先で一番大変だったことは何ですか?
食事面です。食堂の食事がビュッフェ形式のため、元をとろうとたくさん食べてしまい、気がついたら四ヶ月で10キロ以上太ってしまいました。美味しくない食事をたくさん食べるのは精神的にもつらく、いくら食べても満たされることはありませんでした。
留学先で挑戦したこと・がんばったことを教えてください。
勉強面では、GPA4.0を取ろうと努力し、実現させたことです。また、学内で日本の文化を広めるため、Japan Clubを設立し、リーダーとしてイベントに参加しました。結果として、学校側から、New student organization of the yearとして表彰されました。
留学をする前と現在では、自分の何が変わりましたか?
日本への愛国心が増しました。留学前は、早く日本から出たい、アメリカに行きたいという気持ちでいっぱいでした。しかし、いざ行ってみると日本ほど日本人が住みやすい国はない(当たり前のことに気がついていませんでした)と分かり、日本は本当にいい国だと誇りに思うようになりました。
今振り返ってみて、留学前にしておけばよかったと思うことはありますか?
日本食を持っていくべきでした。車がないアメリカ生活では、日本食を手に入れることは難しく、恋しくなりがちです。インスタント味噌汁やふりかけを持っていくと良いです。
留学で得たことは、今後の人生・キャリアにどのように生かせると思いますか?
一人で生きる力を生かせると思います。留学において、勉強はほんの一部にすぎません。留学は生活力を高める修行のようなものです。どんな問題が起きても、自分一人で解決できる能力は、この先の人生においても役立つでしょう。
留学をしてよかったと思いますか?
はい、と言いたいところですが、正直微妙です。留学して後悔したことは何度もあります。インスタで見るような華やかな海外生活とは違い、実際はたいていの人が太り、眠る時間すら許されない状況の人もいます。英語はアメリカにいればある程度は上達します。 しかし、生活、文化、気候面は、自分の努力ではどうにもならないことがあり、精神的に参ってしまうこともあります。それらすべてを考慮すると、ひとえに留学してよかった、とは言えないのが正直な感想です。現に途中で挫折する人もいました。
大学生活について
大学のサポート体制はどうでしたか?
ほぼ完璧です。留学生がアメリカの大学に馴染めるような工夫がオリエンテーションなどに垣間見ることができ、安心して大学生活をスタートさせることができました。
寮生活で良かったことは何ですか?
強いて言えば、授業にすぐに行けることです。
寮生活で困ったことはありましたか?
困った事ばかりでした。食事は大学内の寮で取らなければならず、美味しくないため苦痛でした。また、夜中まで歌っている人、部屋にルームメートの友人が常にいることなど、ストレスでした。結果として、次の学期からアパートに引っ越し、落ち着きました。
休日は何をして過ごしていますか?
課題やテストが次の週にある際は勉強、それ以外のときは洗濯、食料品の買い出しなどをしていました。友達がアパートに来て、一緒に映画などを見て過ごすこともありました。
大学で、勉強以外に取り組んでいることがあれば教えてください。
アルバイトとJapan Clubのリーダー、China Clubの副リーダーです。基本的に、暇なことが苦痛なため、いろんな学内イベントなどに参加しています。
どのようにして友人ができましたか?
留学生の友達は、オリエンテーションを通じて作りました。アメリカ人の友達は、授業や、キリスト教のバイブルスタディやJapan Club, China Clubを通じてできました。特に努力はしなくとも、笑顔で自分から話しかければ自然と友達が増えていくと思います。
周囲の学生にはどんな人がいましたか?
本当に様々な学生がいます。人種、年齢、性別、何もかも様々です。全員が違ったバックグラウンドを持ちながら、一緒に勉強すると衝突も起きます。時間に対する価値観ひとつ取っても違いがあり、グループプレゼンテーションの準備には苦労しました。
アメリカという国や、滞在されている州や都市について感じたことを教えてください。
州ごとに違う国、という印象です。滞在しているミネソタ州は「ミネソタナイス」という言葉があるほど、朗らかで優しい人が多いです。白人がほとんどを占める州のため、聞こえる言語はほとんど英語です。ニューヨークに旅行に行った際には、英語が通じず、スペイン語で会話しました。移民の国なのだと強く実感しました。
夏休みなどの長期休暇期間は何をしましたか?
学内でアルバイトをしながら、サマークラスをオンラインで受講していました。夏休みに大学付近に滞在している友達とバーベキューをし、親睦を深めました。また、ニューヨークに旅行にも行きました。
大学での勉強について
留学先の大学では何を専攻していますか(する予定ですか)?それは何故ですか?
広告学です。ビジネス専攻→女性学専攻→広告学に至りました。自分が何を勉強したいのか、何が得意なのかわからず、専攻を2回変えました。文章を書くことやプレゼンをすること、新しいことをするのが好きなので、広告学を専攻しています。
今までの授業で一番大変だった内容・科目は何ですか?
Global Sexuality in Pop Culture という女性学の授業です。授業内容は、世界の国々でのセクシャリティーのあり方について学ぶ、というものです。毎回の授業で1冊本を読むのが課題で、その本の内容を確認するクイズがその都度ありました。また、2時間半のグループプレゼンがあり、アメリカ留学1学期目にその授業を取ったため、苦労しました。
お気に入りの授業があれば理由も含めて教えてください。
Event Planningという授業です。イベントの企画、運営の仕方を学び、実際にイベントを開催しました。その授業の一環として、ホテルやスポーツ用品の企業を訪問し、実践的な知識を身につけました。
どんな教授がいましたか?
印象的なのは、コンピューターサイエンスの教授です。教授に質問した際に「ググれ」と言われたのは衝撃的でした。
一日どのくらいの勉強時間を取っていますか(授業時間、自習時間のそれぞれで)?主にどこで勉強していますか?
授業時間は1日3時間ほどです。自習は、留学1学期目は1日5時間でした。今では慣れたため、少ないときは2時間程度です。しかし、課題が多い時やテスト前は、1日自習するときもあります。
アメリカの大学で学んでみて、日本の教育と違う点は何だと思いますか?
授業形態です。教授が話している際に、突然自分の意見や質問を言っても許される環境には驚きました。また、教授の意見に反対する人がいても、教授がそれを大きく咎めないのが日本との違いであると考えます。
アメリカの大学授業についていけるかどうか心配される日本の学生は多いです。アドバイスがあれば教えてください。
ついていけるかどうかではなく、なにがなんでもついていくんだ、という根性があれば大抵の授業でAが取れるでしょう。わからなくても諦めずに何度も質問すること。授業中に質問することを恥じず、積極的に発言することで教授にもいい印象を持ってもらえます。教授も人間です。頑張って勉強している学生を応援したいものです。
最後に
アメリカの大学に進学するかどうか悩んでいる方に向けて、アドバイスをお願いします。
悩んでいるようではいかない方がいいと思います。留学はそんなに楽しいものではありません。辛いことの方が多いです。しかし、どうしても行きたい、留学して後悔してもわがままを言わずやり遂げる、という強い意志があるなら、留学してもいいと思います。友人が「留学生活は牢屋に閉じ込められているようなものだ」と言っていました。車がないアメリカの留学生活に自由はありません。一度地獄をみてもいい、それでも留学したいんだ、という人、一緒に頑張りましょう。(これは大げさな表現ではありません。)