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アメリカ大学スポーツ奨学金留学プログラムとは?
このプログラムはアメリカの大学が支給するスポーツ奨学金またはアカデミック奨学金と、アメリカの大学へ留学したい学生とを結びつけるプログラムです。このスポーツ奨学金プログラムでは、毎年7月にフロリダ州で開催されるショーケース(実技試験)での結果をもとに、複数の大学からスポーツ奨学金のオファー(奨学金額は最大で授業料・寮費・食費の100%)を受けることができます。万が一スポーツ奨学金のオファーが得られなかった場合にも、多額のアカデミック奨学金を受けてスポーツが盛んなアメリカの大学に進学することができます。そのため、アメリカ留学を希望する人たち(高校生・大学生・一般社会人)にとって、大きな経済的支援となっています。
スポーツ奨学金留学ゴルフショーケース体験談
男子ゴルフ留学ショーケース体験談
いい加減な気持ちで参加しても意味がない
- 宮崎 星冬 さん
- 出身校:杉並学院高等学校
- スポーツ:ゴルフ
- ショーケース参加:2015年7月
- 留学開始予定: 2015年8月
フロリダでのショーケース参加前について
高校ではどんな学生生活を送っています(いました)か?
3年間、ゴルフも勉強もおろそかにしないように頑張っていました。そのためかなり忙しく、朝学校が始まる前に勉強し、帰ったら即ゴルフの練習に行く、の繰り返しでした。自分の場合は、かなりギリギリ(高3の11月)に海外進学を決定したため、それまで国内大学進学に向けての勉強と、アメリカ留学進学に向けての勉強を両方していたので、高3時はかなり忙しかったと思っています。
スポーツへはどの程度打ち込んでいましたか?スポーツでの実績があれば教えてください。
毎日のように練習していました。平日・土曜日は学校から戻った後に練習場へ、日曜日はコースに行くか練習をしているかのどちらかでした。高校の試合では、関東大会に2度、出場しました。
なぜ日本の大学ではなくアメリカの大学を選んだのですか?
まず一つは、アメリカの大学に行った方が生の英語に触れられ、自らの英語力の向上につながると思ったこと、二つ目は、アメリカの大学には世界中から人々が集まってくるので、世界中に友人が作れること、そして三つめは、これが一番の理由なのですが、アメリカの大学には、スポーツも勉強も両方しっかりやるという風土があり、これが自分に合っていると思ったからです。日本の大学では、両方ともしっかりやるのに適した大学が見つけられなかったというのもあります。
なぜスポーツ奨学金留学プログラムを利用したのですか?
正直、ゴルフが決してうまい方ではなかったので、アカデミック奨学金プログラムでもいいのかなと思っていましたが、スポーツ奨学金留学プログラムの方がもらえる金額が多くなる可能性が高くなると知り、それなら挑戦してみようと思ったからです。また、最悪スポーツ奨学金がもらえなくても、アカデミックの方でもらえる可能性があるというのも決め手でした。
ショーケース参加に向けてどのように準備を進めましたか?
まず当然ですが、卒業後はゴルフの練習を頑張りました。当然、英字新聞を読んだり、英語のニュースを見たり、TOEFLやIELTS対策をするなど英語力の増強も合わせて行いました。また、アメリカの大学でスポーツをする場合にはSATのスコアを要求されるので、SAT対策も行いました。
ショーケース参加時の英語力はどの程度でしたか?
TOEFLのスコアは高3の11月時点で、R26、L23、S17、W20の86点、卒業後の4月の時点でR28、L27、S15、W24の94点でした。IELTSも卒業後の4月に受験し、R8.0、L8.0、S6.0、W6.0でOverall7.0でした。スピーキングが比較的弱かったので、ショーケースでもなかなか苦労しました。
ショーケース中について
7月3日(金)
この日の夕方4時ごろに成田を出発し、オーランド国際空港に夜の8時ごろ到着しました。途中乗り継ぎがあり、そこの入国審査で一苦労したのを覚えています。その後、バスで会場の大学の寮についたのが日付回って1時頃でした。部屋は2人部屋が2つくっついたような感じで、シャワーやトイレ、流し、冷蔵庫、レンジなどは4人で共用します。大学の施設内には無線LANが張り巡らされており、自由に利用できます。
7月4日(土)
わずかな睡眠ののち、6時ごろ起床しました。全日とも朝食は7時からで、6種類ぐらいの料理の中から2~4種類を選ぶ形式でした。この日の午前中はウェルカムプレゼンテーションといって、ショーケース内での注意事項の説明などがありました。午後からは1ラウンドです。コースまでは大学のコーチとスタッフが車で送迎してくれます。ゴルフの参加者は14名で、イギリスから来た人が多いように感じました。他にも、UAEやアルゼンチンからの参加者もいました。当然ですがイギリス人は英語が母国語なので容赦なくネイティブスピードで喋ってきます。というよりは、ほとんどの参加者が、英語が母国語ないしそれに近いものになっているようなので、リスニングに自信があっても恐らく聞き取るのは難しいと思います。14人なので4組に分かれてラウンドします。フェアウェイ乗り入れ可能の2人乗りの乗用カートで回ります。ラウンドしていると、コースを巡回しているコーチが声をかけてきたり、名刺を渡してきたりします。場合によってはワンポイントアドバイスもくれます。昼食は日本みたいにクラブハウスで食べるのではなく、サンドウィッチを支給され、ラウンド中に食べます。おそらく多くの方々はフロリダと聞いて、カラッとした暑さを想像されるでしょうが、実際は東京の夏をグレードアップした感じで、昼間は太陽の光が痛いほど射してくる上にジメジメしています。正直長旅の後のラウンドだったので、かなり体力的にきつかったです。帰ったら7時から夕飯だったのですが、自分は疲れ切ってその前に一眠りしてしまい、気づいたら夕飯の終了時刻を過ぎていました。
7月5日(日)
前日と同様に6時起床で、7時から朝食を食べました。この日は午前中に集まりがある予定だったのですがなくなり、午後から1ラウンド、のはずだったのですが、雷の影響でハーフ打ち切りになりました。ちなみにコースは前日とは異なるコースです。
7月6日(月)
この日は朝食後、すぐにコースに向かいました。この日も1ラウンドです。コースは今までの2日と違うコースです。
7月7日(火)
この日はラウンドはなしで、プレゼンテーション(要するにアメリカの大学について話を聞く)と、何かやることがあったようなのですが、結果的に何もしていません。朝昼晩と食事をしただけです。ちなみに、夕飯は、ビュッフェ形式で、自分で好きなものを食べるという感じです。ただ、南米からの参加者が多いせいか、ほかのスポーツの参加者はショーケースがあったようです。
7月8日(水)
この日はオーランドにあるユニーバサルスタジオとアウトレットに行きました。自分はほかのゴルフでの参加者と一緒に回りました。正直日本のテーマパークとはいろんな意味でスケールが違うので要注意です。一例をあげると、濡れるアトラクションは本当にびしょ濡れになります。荷物を最小限にして(荷物が濡れる上にロッカーは法外に高いです。) 、濡れても乾きやすい服装で行くといいと思います。ここで気分転換をしてこの先に備え、積極的に話してほかの参加者と仲良くなりました。結構地味に疲れるので、体力の温存も考えておくといいかもしれません。
7月9日(木)
この日からまた3日連続でのラウンドです。午前中は大学フェアがあり、大学の担当者と直接話すことができたり、パンフレットがもらえたりします。帰ってから大学決定の参考になるのでもらっておくといいです。午後から1ラウンドで、この日のコースは4日と同じです。後半3日間はコーチの提案によって試合形式で行われました(マーカー制ではないですが)。ちなみに、見に来るコーチは前半の3日間とは異なります。
7月10日(金)
朝食後、すぐラウンドです。コースは5日と同じです。ここで練習場についてですが、コースを回る前に利用できます。日本の多くのコースとは違い芝生から打てるので、いい練習になります。
7月11日(土)
この日が事実上の最終日です。ラウンド終了後、後半3日間の成績で表彰が行われました。上位者はベルトや服などを貰っていました。この日の夕飯後、帰路や部屋の片づけ方などの諸連絡があります。それが終わったら各自荷造りです。当日の朝やるのは事実上不可能なので、絶対に終わらせたほうがいいです。
7月12日(日)
この日の朝3時にオーランド国際空港行のバスが出ました。自分は、土曜日の夜から寝ないでバスに乗りました。オーランド国際空港を9時半に出発し、乗り継ぎを一回しました。
7月13日(月)
この日の昼3時に成田に到着です。自分は自力で家まで帰りましたが、正直きつかったので、保護者の方などに迎えに来ていただくといいかもしれません。
ショーケース後について
ショーケースを終えた上での感想を教えてください。
すごく充実した10日間を過ごせたと思っています。自分は、海外に行くのが幼稚園以来だったので、何もかもが新鮮な体験でした。ショーケースで出会った友人とは今でも連絡を取り合っています。これだけでも参加する意義は十二分にあったと思います。正直、ゴルフではあまりいい結果を残せませんでしたが、それでも総額の半分以上の奨学金をもらうことができました。
今振り返ってみて、ショーケース参加前にしておけばよかったと思うことはありますか?
強いて言えばもっと英語を話せるようにしておけばよかったなと思っています。聞けているのに上手く返事が言えないことほど辛いことはありません。
ショーケースへの参加を検討している方々に向けて、アドバイスをお願いします。
・ゴルフに限らずショーケースへの参加を検討されている方々へ
一つ気を付けてほしいのは、日本の常識は一切通用しません。時間や予定はかなり適当ですし、あまり現地のスタッフも当てになりません。全体では南米の参加者が多くその人たちの舌に合うようにしているせいか、料理は正直美味しくないものも多かったです。正直に言うと、いい加減な気持ちで参加しても意味がないですし、とてもつまらなく、きついだけと思います。(そんな方はいないと思いますが)しかしながら一方で、しっかりと目的意識をもって参加すれば、得られるものは非常に大きいと思います。外国の友人なんて日本にいたらそう簡単に作れるものでもないですし、人生において貴重な経験の一つとなることは間違いないです。ですから是非、皆様も参加して頂きたいと思っています。
・ゴルフで参加を検討されている方々へ
まず、参加者のレベルはそこまで高くありません。よっぽど日本の大会のほうがレベルは高いと思いました(トップの人が3日間で+9でした)。ですから、全国レベルの実力がなくても、奨学金支給の可能性は十二分にあると思います。また、コースについてですが、やはり難しいです。今回自分は3つのコースを回りましたが、そのうち2つは7000yds級の難コースです。芝生も日本とは大違いで、ラフやアプローチでは苦戦すると思います。それでも、例えゴルフの実力にそこまで自信がなくても、是非ショーケースに参加してアメリカ進学への道を勝ち取ってほしいと思います。