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アメリカ大学留学奨学金体験談(ミズーリ州)
リンデンウッド大学(Lindenwood University)
留学したことによって貴重でかけがえのない経験
- 安永 久仁香 さん 20期生
- リンデンウッド大学(Lindenwood University / ミズーリ州)
- 専攻:International relations
- 出身校:神奈川県立相模原高校
- 2014年8月~(卒業予定)2017年12月
留学前について
なぜ日本の大学ではなくアメリカの大学を選んだのですか?
中学の頃からずっと英語が好きで、学ぶだけでなく実際に使えるようになりたいと思っていて、海外の大学に進学するのが一番いい方法だと感じました。また、高校2年生のときに1か月だけイギリスの語学学校に通ったのですが、中学高校とずっと学校で英語を学んできたにも関わらずほとんど話せなくて、文法はよく知っていても実用できないことにフラストレーションを感じていました。そして、その語学学校でいろんな国の人たちと関わったことで、日本の外にも目を向けて文化や価値観の違いを理解したいと思いました。
なぜ、今の大学を選びましたか?
学費が安かったのと、学生数が比較的多かったこと、近くに割と大きな街があったことが理由です。
留学前に感じていた不安はどのようなことでしたか?
やはり英語力と授業についていけるかということと、アメリカの大学は課題三昧だと聞いていたので毎日こなしていけるかという心配がありました。また、海外に住んだ経験がなかったので、アメリカで生活すること自体に対する漠然とした不安もありました。
高校在学中に80点以上のTOEFLスコアを取得されたと思いますが、どのように英語学習を頑張りましたか?また、TOEFLスコアアップに取り組んでいる方にアドバイスがあれば教えてください。
高2の終わり頃にアメリカの大学への進学を決めたので、高3に入ってから5か月ほどTOEFL対策の塾に通い、英語の勉強に集中しました。英語に慣れるために、家にいるときはBGMに英語のスピーチ(TEDがおすすめです)を流したり、ひたすら洋画を見たり、インターネットで英語のサイトを見たりしていました。高校の英語の授業をしっかり受けていれば文法はかなり身に着くので、あとはとにかくボキャブラリーを増やして、書く・話すのアウトプットの練習をしていけばTOEFLの点数も伸びていくと思います。TOEFLの内容はアカデミックで、日常生活で使わないような単語もあるので、専用の単語帳を使って地道に覚えていきました。書く・話す練習に関しては、誰かネイティブに手伝ってもらうか、学校の英語の先生に頼めばエッセーなどチェックしてくれるかもしれません。セクション別のコツとしては、リーディングはとにかく時間との勝負なので(全てのセクションについて言えることですが)、まずはそれぞれのパラグラフの最初と最後だけを読んで内容を大まかに確認してから質問の答えを探していくようにしました。リスニング対策には、参考書とCDを使ってシャドーイングと、スクリプトを見ながら音声を聞いて音を確認していました。ライティングは、設問のパターンは決まっているので、骨組みのテンプレートを作ってあらかじめ覚えておくことと、内容よりは文法のミスをしないことに集中するのがポイントです。スピーキングは対策が難しいと思いますが、やはりシャドーイングと、英文を瞬時に作る練習を普段からしておくことが大事だと思います。
留学中について
留学先で一番大変だったことは何ですか?
海外で暮らすこと、英語で授業を受けること、周りが外国人ばかりという環境に慣れていなかったためか、最初のセメスターは大変でした。今では海外に住んでいるという感覚もなくなりアメリカでの生活を楽しんでいますが、言語の壁はまだあるので課題や試験勉強に時間がかかって大変だと感じることはあります。
留学をする前と現在では、自分の何が変わりましたか?
物事を広い視野で見られるようになり、少しのことでは動じなくなりました。ここには様々なバックグラウンドや価値観を持った人がいるので、日本の常識から考えるとびっくりするような人もたくさんいますが、学ぶことが多いと感じています。
今振り返ってみて、留学前にしておけばよかったと思うことはありますか?
日本の歴史、文化、政治、経済など、たまに授業中に教授から質問されるのですがきちんと答えられず、日本についてきちんと知っておくべきだったと痛感しました。また、英語力はあるに越したことはないので、日本にいる間にもっと勉強できたのではないかと思っています。
現時点で留学をしてよかったと思いますか?また、それは何故ですか?
最初の頃は、日本の大学に進学した友達がバイトやサークルに明け暮れているのを聞いていると、自分も日本の大学に行っていたら何していたのだろうかと考えてしまうことも多かったですが、今考えると(といってもまだ2年終わったところですが)とても良かったと思っています。英語力が伸びたのももちろんですが、国外に出ることで自分の国を客観的に見られるようになり、日本の良いところ、悪いところについてよく考えるようになりました。そして、この学校は特に留学生が多いので、アメリカだけでなく色々な国の人たちと話せるのはとても楽しいです。
大学生活について
寮生活で困ったことはありましたか?
それほど困ったことはありませんでしたが、ルームメイトと一緒に住んでいるため、相手が寝ているときはデスクライト以外つけられなかったり、大きな物音をたてないよう気を遣わなければならなかったり、逆に夜中に帰ってきたルームメイトの音で自分が目が覚めてしまったり、ということはあります。また、自分がとても疲れているときにルームメイトが友達を部屋に連れてきていると煩いと感じてしまうこともありますが、お互い様なので気にしないようにしています。寮にキッチンがないのは少し不便です(食事は全てカフェテリアです)。
寮生活で良かったことは何ですか?
ルームメイトと仲良くなれば、いつでも話相手がいるので生活がとても楽しくなります。友達も大抵キャンパスに住んでいるので、いつでも気軽に会いに行けたり、スーパーや外食に行きたいときすぐ一緒に行けるので良いと思います。そして教室がある建物まで歩いてすぐなので、通学時間も取られず、忘れ物を取りに帰ったりお昼寝しに戻ったりすることができます(笑)。
休日は何をして過ごしていますか?
友達と外食したり部屋でのんびりしたりしていますが、課題が多かったり試験前だったりするとコンピューターラボか部屋で勉強しています。何かしら次の週の授業の準備があるので、土日両方ともずっと好きな事をして過ごすことはまずないです。でも忙しい週末でも、気分転換しつつそれなりに楽しく過ごしています。
今はどのような国の友人がいますか?また、どのように友達が増えていきましたか?
南米やモンゴル、中国などです。一年目にカフェテリアで働いていたときが一番友達が増えたと思います。また、人数が少なかったりペア/グループワークが多い授業はクラスメートたちと仲良くなりやすかったです。もちろん一概には言えませんが、分かり合える事が多いためか、留学生は他の留学生と仲良くなりやすい傾向にありま
す。
大学での勉強について
留学先の大学では何を専攻していますか(する予定ですか)?
専攻をInternational relations (国際関係)、副専攻をスペイン語にしています。
今までの授業で一番大変だった内容・科目は何ですか?
今までのところでは、スペイン語のオーラルのクラスが一番大変でした。クラスメイト達はポルトガル語やフランス語が母語だったり、高校の頃からスペイン語の授業を取っていたり、おじいちゃんがスペイン人だったりと、既にペラペラな人ばかりで、授業のディスカッションについていけない事がよくあり苦労しました。
お気に入りの授業があれば理由も含めて教えてください?
4セメスター目で取ったスペイン語の文法のクラスが一番楽しかったです。とても生徒思いな先生で、生徒たちも仲が良くてアットホームなクラスでした。
一日どのくらいの勉強時間を取っていますか?主にどこで勉強していますか?
その週の課題と試験の量によりますが、課題に取り組む時間も含めると、平均して平日は1日6、7時間、休日は5時間くらいです。主にコンピューターラボ、もしくは部屋で勉強しています。個人的にコンピューターラボが一番集中できます。
アメリカの大学で学んでみて、日本の教育と違う点は何だと思いますか?
日本の大学に通ったことがないので、日本の小中高と、1回忍びこんだ友達の大学(日本)の授業の印象を比較すると、日本は先生から生徒に一歩方向に知識、事実、理論などを教え、生徒達は受動的に聞いているのに対し、アメリカでは生徒達が自ら意見や質問を投げかけながら授業が進んでいくことが多いです。日本の感覚だと黙って相手の話を聞くのが礼儀かもしれませんが、アメリカでは皆遠慮せず、教授の話の真っ最中でもどんどん手を挙げて話を遮っていきます。与えられた知識をそのまま飲み込むのではなく、主体的に自分の意見、疑問、批判などを持つ習慣ができているように思います。また、語学の授業に関して、日本の中高で受けた英語の授業とここで受けているスペイン語の授業を比較して感じたことですが、日本では文法を10知っていたら7くらい話せることを要求されるのに対して、アメリカだと文法を7知っていたら10くらい話す事を求められる印象があります。日本で教育を受けていた私としては、知っている文法の中で文を作ろうとするのですが、クラスメイト達は文法が間違いだらけで単語すらあやふやでもとにかく言いたい事を言おうとします。このアプローチの違いが、"日本人は英文法はよく出来るが話せない"という事に繋がっているのだと実感しました。
アメリカの授業についていけるかどうか心配される日本の学生は多いです。アドバイスがあれば教えてください。
よく言われる事ですが、やはり失敗を恐れないのと、積極的に教授やクラスメイトに助けを求めることが大事だと思います。多くの教授は留学生に協力的で授業についていけるようサポートしてくれて、授業後などに質問にいけば丁寧に教えてもらえます。また、生徒一人ひとりにアドバイザーと呼ばれる教授がついていて、授業を履修するプランを一緒に考えたり卒業後の相談やその他色々と話を聞いてもらえるので心強いです。エッセーなどを書いた時に文法をチェックしてくれるところもありますし、チューターもいます。自分で積極的にそのような制度を活用していけば授業についていくことは可能です。言語の壁があってアメリカ人と同じようにいかなくても、授業で扱われる範囲を前もって念入りに予習して、教授のオフィスを訪ねて分からないところを聞いたりアドバイスを貰ったり、やれることは沢山あると思います。私も留学前はとても心配していましたが、教授やクラスメイトたちのサポートのお陰でこちらでの授業にも慣れることができました。英語力は勿論あればあるほど良いので、日本にいる間にできるかぎり習得しておくことをおすすめします。
最後に
アメリカの大学進学するかどうか悩んでいる方に向けて、アドバイスをお願いします。
全員にとって海外進学がベストだとは言えないと思いますが、留学したことによって貴重でかけがえのない経験ができていると私は日々感じています。もちろん大変なことも色々ありますし、日本の大学に行かないことによって(もちろん日本の大学からの編入の方もいらっしゃいますが)経験できなかったこともあるとは思いますが、それ以上に得るもの、学ぶことが多いと思います。日本とアメリカの大学の特色をよく理解して、どちらが自分に合っているか熟考した上で、後悔のない選択をしてほしいです。アメリカの大学へ進学したいと思っていても心配事がたくさんあるとは思いますが、海外進学をした人たちは皆同じ心境だったはずです。個人的には、やってみれば結局なんとかなると思っています(笑)。もしアメリカへの進学を選んだなら、一瞬一瞬を大事にアメリカでの大学生活を楽しんでほしいです。