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アメリカ大学留学奨学金体験談(ケンタッキー州)
カンバーランズ大学(University of the Cumberlands)
「必ず成し遂げるのだ」という心意気とそれを達成する行動力
- 山下 美幸 さん 18期生
- カンバーランズ大学(University of the Cumberlands / ケンタッキー州)
- 専攻:Business Major
- 出身校:創価大学
- 2013年8月~2014年5月
留学前について
留学前はどんな学生生活を送っていましたか?
大学1・2年次は、「経済学を英語で学ぶ」授業を受講し、必死に勉強をしました。
また机上の勉強だけではなく、アルバイトも週に3回、朝の4時30分から授業が始まる前まで行い、海外に行く資金を同時に貯めました。
その為、大学1年次の終わりの春休みには、カンボジアとフィリピンに行くことが出来、ボランティア活動を行う事が出来ました。実際に海外に足を運び、海外のダイナミックさを直接肌で感じた事で、「将来、英語を使って仕事をする事」が憧れから強い決意に変わっていきました。
なぜ日本の大学ではなくアメリカの大学を選んだのですか?
留学をしたかった1番の理由は、「日本人の学生」の中ではなく「海外の学生」の中で1番の成績がとれる実力が欲しかったからです。それを実現する上で重要な条件だった事は、(1)英語が極端になまっていないこと、(2)世界のビジネスの中心に現在もあり続ける事です。その条件に「アメリカ」が最適だった為に選びました。
TOEFL・IELTS対策などの英語学習はどのように進めましたか?
実は出発直前ギリギリまで、留学先(Cumberlands)より指定された英語課題をやっていました。
ですので、あまり参考にならないのかもしれませんが、英語学習において大切だと思う事は、どれだけ「実際に」努力が出来たかだと思います。
これから留学に行かれる後輩の皆様に1つアドバイスをさせて頂くならば、私のような「ぎりぎり学習」は絶対にオススメ致しません。いくら多忙であってもテスト対策をする時間を確実に設けてください。その理由は、英語能力を高めて留学した方の方が、確実に留学先で有利だったからです。
是非、学生生活の優先項目に「語学学習」といれて、ご自身のスケジュールを今一度見直して、目標の点数を取得してください。
留学中について
留学先で一番大変だったことは何ですか?
「主体的」に取り組む姿勢を、1年間維持した事です。
留学先では大変なことがたくさんあります。英語が通じない、授業速度が速い、仲間がなかなか出来ない、差別されるなど。その中で、乗り越えるためのアクションを「主体的に」取り組み続けることは、容易ではありませんでした。
例えば、相手に伝わる英語の勉強の地道な継続、日常生活で自分から声をかける、教授に質問をする為にオフィスに通う、グループワークでリーダーをするなど、このような主体的なアクションを1年間持続することは非常に大変でした。
留学先で挑戦したこと・がんばったことを教えてください。
成績上位者になる為に猛勉強したことです。留学に行った私の理由の1つに、「ネイティブの中でも1番になれる自分になりたい」がありました。現地では、前期・後期合わせて9科目受講し、学部を専門の経済学部から経営学部に変更しました。とくにマーケティングや簿記のクラスは、(1)経営学部の知識が全くなかった事、(2)クラスの生徒は9割が現地の学生であった事、(3)予想以上に授業のスピードが速かった事、などの困難がありました。なので、私は1日7時間の猛勉強を開始しました。ここで心掛けたのは、知識を大量にインプットすることでした。授業をレコードして復習したり、自分で授業に関連する書籍やサイトを調べたり、膨大な教科書の単語を1つ1つ調べて、基礎の情報を徹底的に頭に叩き込みました。また、学校の無料サービスの一環として、優秀な学生が勉強を教えてくれるTutoring Centerに週に3回通い、語学力やコミュニケーション能力をつけながら、テスト対策に備えました。このように努力し続けた結果、9科目中8科目で最高成績を収める事が出来ました。徹底的に勉学に打ち込んだ事は最高の経験です!
留学をして自分の何が変わりましたか?
留学へ行く前より、自分に自信を持てるようになりました。「全て自己責任」という環境の中で、自分で考え行動した事によって、自信がつきました。例えば、飛行機を予約する事も、空港の乗り継ぎをする事も、1つ間違えたら大問題となります。そのような責任を背負いながら、1つ1つの事を的確にこなしていく事は大きな自信に繋がりました。特に私の場合は、乗り継ぎ便に乗り遅れてしまったり、予定通りスーツケースが空港で受け取れなかったりと、アメリカに行くまでに様々なハプニングに見舞われましたが、今となっては、何が起こっても対処出来る自信となっています。
今振り返ってみて、留学前にしておけばよかったと思うことはありますか?
語学の勉強です。もっと英語力(文法、リスニング、スピーキング)があれば、前期に語学学校に通う必要はありませんでしたし、英語の勉強を現地で行う時間も省けたと思います。また、典型的な会話表現を頭に叩き込んでおけばよかったと、何十回も後悔しました。
留学をしてよかったと思いますか?
良かったと言い切れます。
なぜなら、「海外で自己を試したい」、との強烈な成長欲を満たす挑戦が出来たからです!
きっと留学に行っていなかったら、一生後悔の思いを持ち続けたまま過ごしたのではないかと思います。
また、後で詳しく書かせて頂きますが就職活動において、留学をした経験は非常に有利になりました。
大学生活について
寮生活で困ったことはありましたか?
ルームメイト(2人部屋)と価値観が全く異なったことです。例えば、彼女は、夜中もテレビをつけたままで寝ますし、部屋の鍵もかけませんでした。
もちろんしっかり伝えれば、直してくれるのですが、私の場合は、彼女と生活リズムが全く合わず、コミュニケーションが上手くとれていなかったので、直して欲しい全ての事を伝える事は出来ませんでした。
寮生活で良かったことは何ですか?
異文化を直接、体験出来る事です。日本の学生とアメリカの学生は、考え方もコミュニケーションの取り方も勉強の習慣も全く違い、驚く事ばかりです。例えば、勉強習慣の違いで言えば、ほとんどの学生さんは机で勉強をせず、ベッドの上で寝転がりながら勉強をする事が普通です。また日常生活で言えば、「神に常に見られている」という意識から、常に水回りはピカピカに掃除します。まさに毎日異文化体験です。
休日は何をして過ごしていますか?
毎週土曜日は、教会にいって、キリスト教のミーティングに参加していました。
現地の学生の方は、ほぼ全員が熱心なキリスト教徒でありました。面白い事に、地域によって、教会自体の建物やミーティングの内容が全く異なっており、毎週驚きの連続でした。一番驚いたミーティングは、神の言葉を喋る男の人に遭遇した場面でした。
大学で、勉強以外に取り組んでいることがあれば教えてください。
クラブ活動でした。休日に、山や滝にキャンプをしに行きました。自然の中で、ご飯を作ったり、キャンプファイヤーをしたりする中で交流を深めました。また、1ヶ月に1回程度でしたので、とても良い息抜きになりました。
どのようにして友人ができましたか?
工夫した点は以下の通りです。
- 挨拶は自分から
- ランチやディナーは自分から誘う
- 分からないところは素直に聞く事
ポイントは、どんな状況でも「積極的に、自分から声をかける事」です。
夏休みの期間は何をしましたか?
現地の友達と旅行をしました。アトランタにあるCNNの本社に行ったり、フロリダのマイアミビーチに行ったりし、とにかくENJOYしました!
大学での勉強について
留学先の大学では何を専攻しましたか?
経営学の授業を中心に、健康学や数学など幅広く受講しました。
今までの授業で一番大変だった内容・科目は何ですか?
経営学部の方の名物科目である、「マーケティング」の授業です。本授業は、上級生向けの授業でありレベルが高く、経営学部の授業を学ぶ私にとっては1番大変な授業でした。授業は1冊のテキストに沿って、たくさんの例題を解きます。また、大きなテストは3回、小テストは抜きうちで数回ありました。この授業の特徴は、コミュニケーションをとる頻度が高いことです。授業以外にも集まってミーティングを行い、グループでレポートを作成しました。また、授業中も、学生同士で話し合うディスカッションタイムも多く設けられていました。
お気に入りの授業は何でしたか?
簿記の授業でした。簿記は比較的暗記すれば解ける科目でしたので、テストで高得点に繋がりやすかったです。また、教授の方もとても優しく、お気に入りの授業でした。
私の場合、ハードなクラスばかり受講してしまうと気が滅入ってしまうので、お気に入りのクラスを作って自信を失わないようにしていました。
一日どのくらいの勉強時間を取っていますか?主にどこで勉強していますか?
1日5~7時間勉強しました。アメリカの学校は、パーティー、学校のイベント(映画や劇場鑑賞など)、またキリスト教のイベントが週に何回もあったので、その予定に合わせて、勉強時間を変動させました。勉強場所ですが、朝は寮の共同の勉強場所、授業外は図書館など静かな場所で勉強しました。
日本の教育と違う点は何だと感じましたか?
アメリカは「少人数」で勉強するクラスが圧倒的に多く、この点のメリットをしっかり理解した教育体制であった事です。その為、学生1人1人と教師の距離が近かったです。
アメリカの授業についていけるかどうか心配される日本の学生は多いです。アドバイスがあれば教えてください。
死ぬ気で努力すれば、誰でも必ずついていけるので、そこへの心配は全くいりませんので安心してくださいね!
心配すべきは、モチベーション維持が出来るか、死ぬ気で努力する気があるのか、また自身の弱さに向き合う勇気が出せるかです。
「必ず成し遂げるのだ」という心意気とそれを達成する行動力を、是非身に着けてください!その強さはかけがえのない自信になります!
就職活動について
どんな仕事に就きたいと考えていましたか。
外資系コンサル会社に就職したいと考えていました。
どんなスケジュールで就職活動をしたのか教えてください。
2014年12月からESの作成を開始しました。(第一志望企業は全部で30回以上は書き直し、添削して頂きました。)
その後は、2014年1月から外資系コンサルの選考が徐々に始まり、5月に内々定を頂きました。日系企業の選考は8月より面接が始まります。
OB/OG訪問はしましたか?
OB・OG訪問は全部で25人にしました。
(特に第一志望の企業の場合は、その企業だけで8人行きました)
ESを書く前に行うOBOG訪問のポイントは以下です。
- ESで使える質問をする
- 自己分析を終え、自身の夢とその企業に行きたい理由をチェックする(本当にそこの企業に行って自分の夢を実現できるのか)
- ホームページをしっかりチェックし、どの職種がどのような働き方をしているのか把握し、実際に聞く(面接時に使えます)
OBOGの方々は、とてもご多忙の中、私たちの面倒を見てくださります。ですので、こちらも最大限にOBOGの企業を調べてから行く事は礼儀です。
また、ESが通過した場合、面接練習もしてくださりますので、しっかりOBOGと繋がっていくことをお勧めします。OBOGから他と差別化出来る生の情報を得ましょう!
インターンシップにトライしましたか?
2社トライしました。
1社は外資コンサルの4日間プログラムです。
参加時期は2014年の11月で、選考は8月から始まりました。
これは、非常に倍率が高く(20人程度)、ES提出・WEBテスト⇒GD(グループディスカッション)⇒面接⇒インターンと本番さながらの過程を踏みます。
もう1社は中小企業での長期インターンです。(週に3日×1日8時間)
参加時期は8月から10月で、選考は8月でした。
このインターン内容は電話営業でしたが、スタートアップ事業でしたので、主体的にマニュアル作成や、SNSのグループ作りなど、自分で仕事を見つけて行いました。
インターンシップの利点は以下の通りです。
- 就職活動においてESの1ネタになる
- 仕事とは何か肌で感じられる
インターンをする上でのポイントは以下の通りです。
- なぜそのインターンをしたいのか「目的や理由」を明確にする事
- 長期インターンの場合は、そのインターンでの「自分の役割」をきちんと意識する、その上で、主体的にアクションを起こして、少しでも「自分が仕事の現状やチームを変えた」体験を積む事
キャリアフォーラムなどのジョブフェアは利用しましたか?
利用していません。
アメリカでの経験が就職活動に活きましたか?例えばどのような点ですか?
留学経験をした人は就職活動でかなり有利です!!
主に外資系コンサルティング会社で就職活動を行いましたが、ライバル学生の8割は留学経験者でした。
特に、留学先で出した勉強結果やチームに貢献した経験は、ESのメインエピソードになり、企業の「日本で頑張った事<海外で頑張ったこと」のニーズにばっちりマッチします!(主にグローバル企業)
なお一点お伝えしたいのは、「いたずらに海外にいけば有利」では決してありません。
問われるのは、あくまで、海外で具体的にどれだけ自分なりに努力したかが勝負です。(かつ結果があればなお良し)
就職活動で大変だったことは何ですか?
ES作成です。
なぜなら、将来の夢を明確化しなければいけないからです。
どの企業でも必ず聞かれることは「うちの企業で何がしたいのか(志望理由)」です。ここが要で、この質問で他者と差別化しなければいけません。
その為には、徹底的な自己分析と将来何がしたいのか明確にする必要があります。しかし、学生の段階で「将来何がしたいのか」を明確に描くのはかなり至難のわざです。この体験談を読まれている皆様も、「夢はなに?」と聞かれてはっきりお答え出来る方は少ないのではないでしょうか。ですので、この記事を読み終わった後、「社会にどのような価値を自分は残したいのか」を軸に、好きなこと(没頭した経験は何だったのか)・一生を掛けて解決したい問題は何か、自分の譲れない価値観(使命感・志)は何かなど、1度、時間をとって考えてみてください。そしてご自身の大学のキャリアセンターでアドバイスを頂きましょう!
就職活動をやってみて良かったことは何ですか?
どこまでも強くなれます!
人生でこんな短期間に成長出来る機会は二度とないのではないのかと思います。なぜかといいますと、言語に絶する程のつらさにぶつかりながらも、前進し続けなければいけないからです。就職活動では、何がしたいのか本当に分からなくなり自暴自棄になる事も、物凄くいきたかった企業に自分だけ落ちる事だってあります。そんな中でも、何十回もESを書き直したり、OBOG訪問を続けたり、面接練習をしたり、会社説明会にも参加しなければいけません。
いわば、「悩んで止まっている時間」は一瞬たりともなく、常に苦しみを乗り越える強さが必要です。ポイントは、苦難に出会ったとき「さあ来た、乗り越えて強くなるぞ!」という強固な意志があるかどうかだと思います。その意思で努力し続ければ、苦しみに左右されない、本当に強い自分になれます!繰り返しになりますが、就職活動は、大きく苦しむ分、どこまでも強くなれる一生に一度のチャンスです!!
これから留学する方や、近々就職活動される方に向けて、就職活動のアドバイスがあれば教えてください。
何を行うとしても「理由」をきちんと考え、整理し、相手に伝えられる訓練をする事をお勧めします。
例えば、「なぜ留学先にアメリカを選んだのか」「今までの学生生活で一番頑張ったことは何で、なぜそれを行ったのか」「その困難を乗り越えられた理由は何か」などです。
就職活動は、「なぜあなたはそれを行ったのか」「どういう事に問題を感じて、どうやってのりこえたのか」など、あなたのパーソナリティを見極める為に、理由をひたすら問われます。
最後に
海外留学を検討している方々に向けて、アドバイスをお願いします。
きっとこの記事を読まれている皆様は、海外への強い憧れと同時に、不安も持ち合わせているのではないでしょうか。
ですが皆様、一言言わせてください!
今の自分自身の能力や他人との差で、自信を無くす必要なんてありません。「頑張りたい!」「限界突破したい!」「後悔したくない!」「変わりたい!」との意欲が一番大事です。これさえ失わなければ、何でも乗り越えられます。世界という大きな舞台は、あなたを変える最高の場所です!
留学も就職活動も、どうしても「人」と関わらねばならず、人との差に落ち込むことがあります。ですが、他人と比べる必要は全くありませんし、その時間は本当に無駄です。生まれてきた意味や活躍の場は全員違います。「自分自身の壁を破ること」にフォーカスして、是非、世界という舞台で思う存分挑戦しきってください!!