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マレーシアについて
東南アジアの中央部に位置し、マレー半島とボルネオ島、その他小さな島からなる国、マレーシア。首都はクアラルンプール、カナダやオーストラリア・ニュージーランド・インドなどと並びイギリス連邦加盟国のひとつとなります。一般的にはマレー半島の部分が「半島マレーシア地区」、ボルネオ島の部分は「東マレーシア地区」と呼ばれます。
国土面積は日本とほぼ変わりませんが、人口は約3200万人で日本の1億2千万人と比べるとそれほど多くはありません。美しい河川や森林が多く自然を観光資源とした観光産業が非常に盛んな国でもあります。
歴史とマラッカ海峡
15世紀初めにマラッカ王国として建国し、太平洋とインド洋を結ぶ海上交通上の要所として発展しました。現在も経済的・戦略的にみて、マラッカ海峡は世界のシーレーンの中でもスエズ運河、パナマ運河、ホルムズ海峡にならび重要な航路のひとつです。1965年にシンガポールがマレーシアから分離独立してます。
マレーシアの州
行政は州ごと区分されており、北から、クダ州、ブルリス州、ペナン州、ペラ州、クランタン州、トレンガヌ州、バハン州、スランゴール州、ヌグリ・スンビラン州、マラッカ州、ジョホール州、サバ州、サラワク州の13州で構成される連邦制国家です。中でも日本人に馴染みがあるのが、リゾート地として有名なペナン島があるペナン州、ビーチリゾートと自然あふれるキナバル山で有名なコタキナバルが位置するサバ州、そして首都クアラルンプール特別行政区です。
首都クアラルンプールと行政新首都プトラジャヤ
クアラルンプール(Kuala Lumpur)は、人口約180万人でマレーシア最大の都市で経済の中心となります。アジアの観光地としても近年かなり知名度を上げており、日本人だけではなく世界中の人から人気となっています。代表的なペトロナスツインタワー、KLタワー、趣向を凝らしたモスクは見ものです。
また、クアラルンプールの人口過密化対策のため、政治の中心は1999年に同じプトラジャヤ特別行政区に移転しました。クアラルンプールから南へ約25km、車で1時間弱の場所に位置しています。二つの都市はKLIAトランジットという、クアラルンプール国際空港とクアラルンプール中心部を結ぶ高速鉄道で往来できます。ピンクモスクや各省庁の建物は圧巻です。都市部、郊外問わず街並みがきれいに区画整備されており、ごみもなく、人々のモラルの良さを感じ取れます。
ボルネオ島(東マレーシア地区)
一方、ボルネオ島に位置するサバ州・サラワク州は入国の管理が違い、国内の移動であってもパスポートの提出を求められることがあり、マレーシア国内旅行の際には注意が必要です。州の大半がジャングルに覆われており、きれいなビーチと世界遺産にも登録されたキナバル山に代表される自然豊かな環境が、世界中の多くの観光客を魅了しています。空港、都市部、リゾート、自然公園、山間部まですべてが1時間圏内のため、コンパクトな観光地です。空港至近に都市部が形成されており、生活にも便利な環境となっています。
親日国マレーシア
1980年代からマハティール大統領の元で、日本との政治的・経済的結びつきが強くなり、アジア諸国の中でも親日国として知られています。マハティール大統領は、息子や娘を日本の大学に留学させたり、日本に関する著書を出したり、熱烈な親日家として知られていて、2018年に秋の叙勲では桐花大綬章を贈られています。
また、マハティール氏が提唱した「ルック・イースト政策(東方政策)」により、マレーシアと日本は30年以上の長い間友好的な協力体制を築いてきました。その影響で、日系企業のマレーシアへの進出や、日本企業と現地企業の協業も盛んです。
クアラルンプールへは、日本から飛行機で約7時間、時差はマイナス1時間です。マレーシアは、日本人の移住先として最も人気のある国でもあります。
過ごしやすい気候
マレーシアは、熱帯雨林気候ですが海に囲まれている為、気温はそれほど高くありません。1年を通して27~33℃の気温で推移し、温かく過ごしやすい気温となっています。湿度についてもほかの東南アジア諸国に比べ、そこまで高くはないものの、夕方ごろにスコール(急激な豪雨)が降ることがよくあるため注意が必要になります。ただ、30分程度でやみ、そのまま晴れ間がさすことも多いです。暑い国ではよくあることですが、屋外は暑いものの、屋内の冷房はかなり強めに設定されているため、寒暖差には気を付ける必要があります。
マレー半島東部やボルネオ島は、10~3月が雨季です。マレー半島西部では3~4月初旬、10~12月が雨季となりますが、マレー半島東部に比べると雨は少ないです。首都であるクアラルンプールの年間降水量は約2400mmで東京の年間降水量約1.7倍にもなりますが、急激な雨「スコール」が多い分、雨期であっても日本の梅雨のように一日中雨が降り続くようなことは滅多にありません。
言語(公用語)と英語(共通語)
公用語は「マレーシア語」(広義で「マレー語」)。
1967年までは英語が公用語だったので、都市部では英語は日常的にも使用され準公用語とされています。これは、全人口の約65%がマレー系マレーシア人で国内でもマレー語・イバン語・ビダユ語・カダザン語・アスル語など母国語が異なる民族が生活していて、全人口の約25%が華人(中華系)で中国語を、さらに約8%がインド系でヒンディー語を話します。このように、マレーシアは多民族国家なので、歴史的に英語が共通語として使われるようになりました。
日本人がマレーシアへ留学する時に気にするのが、国内でどの程度英語が普及しているかという点です。マレーシアは英語を母国語としない国の中でも世界で12番目に英語を話せる人が多い国であるといわれています。(EPI:The world ranking of English skillsによる)
マレーシアの国民は、母語+英語+もう1か国語を話せる人も非常に多くマルチリンガルな言語環境にあります。また、マレーシアは観光地としても人気なので、世界からの観光客への対応のために多くの人々が英語を話します。さらに、初等教育から大学などの高等教育まで英語で授業する科目も増えてきており、日本以上に英語教育が盛んにおこなわれています。よくマレーシア英語の訛りを気にする人がいますが、それは実際本当で、"マレーシア+イングリッシュ"で「マングリッシュ」と呼ばれています。ここでは割愛しますが、非常に特徴的です。生活する上では、問題はないです。
民族と宗教
マレーシアの民族割合は、以下の通りとなります。
マレー半島には、もともとマレー人・インド人・中華系が住んでおり、それがゆえに多人種多文化についてはかなり寛容な環境にあります。この人種のダイナミズムが、マレーシア留学の最大の魅力のひとつといえるでしょう。それぞれが異なる言語・文化・宗教を持ち合わせているため、ダイバーシティ(多様性)を直に感じることができるでしょう。
マレーシアでは、イスラム教が国教であり、マレー系を中心に広く信仰されています。中国系は仏教、インド系はヒンドゥー教を信仰している方が多いです。さらに、イギリス植民地時代の影響でキリスト教徒も多いです。もちろん、近年では無宗教という方も多いので、宗教も多様です。
マレーシア留学は、他のイスラム圏内の国からの留学生にも人気です。現地のマレー人や他国からの留学生などイスラム教徒の友人と時間を共有することになります。日本とは違って国際色豊かな環境で、異文化・宗教について考える機会が多くなるかもしれません。たくさんの刺激を受けながら、国籍・異文化・宗教に関して理解し、互いを理解し尊重する価値観が養われることでしょう。
通貨と物価
マレーシアの通貨単位は「リンギット(Ringgit)」です。MYRまたはRMと表すことが多く、「マレーシア・ドル」と呼ばれることもありますが、現地ではマレー語である「リンギット」という名称が一般的に使用されます。
1リンギット:約27円(2021年4月)
リンギット紙幣は100、50、20、10、5、(2)、1リンギットの7種類が流通しています。(2012年以降の新紙幣では2リンギット紙幣は廃止)
リンギットの補助通貨は「セン(Sen)」となります。
1リンギット:100セン
50、20、10、5、(1)センの5種類の硬貨が流通しています。(1セン硬貨はほとんど使用されず、切り上げまたは切り捨てされます。また、2005年に1リンギット硬貨が廃止されています。)
歴史の関わりから、隣国である「シンガポール・ドル」「ブルネイ・ドル」も「リンギット」と呼ばれます。その為、公式名称では、「マレーシア・ドル」となります。
物価は日本の3分の1程度であるため、生活費を抑えることができますが、首都クアラルンプールでは近年物価が高騰し、日本の3分の1から2分の1程度となっています。
例を挙げると、ミネラルウォーター500ml一本、日本ではコンビニで100円程度ですが、マレーシアでは、一本30円程度で買うことができます。現地の方が通うような食堂や屋台では、一食の食事に飲み物を加えても200円程度で済ませることができます。マレーシア留学中の食費は全体的にかなり安く抑えることが可能です。
但し、スターバックスや、チェーン店、観光地の有名レストランなどは日本と同じか、それより高いと感じることもあるので注意が必要です。参考までに、日本食レストランで約500~800円程度(+ドリンク)、チェーン店の牛丼で約240円(+ドリンク)程度です。マレーシアのレストランでは飲み物を一緒に頼むことが暗黙のルールとなります。
留学では使用しないと思いますが、首都クアラルンプールの5つ星ホテルの宿泊料金は平均16,000円程度です。ちなみに東京は60,000万円程度なので、物価の安さがわかると思います。
また、マレーシア留学の滞在先の賃料(1ケ月2~3万円程度)、散髪(500円程度)や、映画(500円程度)などの娯楽施設も日本での学生生活や、欧米圏での留学に比べて、かなり安いといえます
この物価の安さも、日本人の移住先人気No.1の大きな理由の一つです。
マレーシアの治安
マレーシアは、他のアジア諸国に比べても治安の良い国と言えます。
しかし、世界有数の安全な日本と比較すれば、特に都市部はスリや置き引き・窃盗などに巻き込まれないように注意が必要です。日本と比べると貧富の格差が大きいため、安全なエリアと危険なエリアがあります。特に危険なエリアには近づかないなどの最低限の対策は必要です。特に生活圏内は、バイクに乗ったバッグひったくりが多いので、昼夜問わずバッグの持ち歩き方には注意が必要です。
海外であればどこに行っても同じ事ですが、日本のようにトイレや席を立つ時には荷物を置きっぱなしにしない、見知らぬ人に声をかけられても注意・警戒する、スマホやデジカメを他の人の手に届く場所に放置しない、リュックサック / バックパックのような背負うものには貴重品は入れないなど、一般的な海外での注意は必須です。
特に、薬物や銃の不法所持に対しては、極刑を含む日本よりも厳しい処罰があります。見知らぬ人から荷物などを預かることは絶対に避けてください。
ただ、逆に言うと、マレーシア国内では薬物や銃は目にする機会が少ないということなので、これは留学生にとっては安全・安心な理由のひとつと考えることができます。
外務省の情報(2018年9月12日)によると、海賊行為と外国人の誘拐などを理由に、サバ州東海岸の一部と周辺海域には「レベル3:渡航中止勧告」と「レベル2:不要不急の渡航は止めてください」が出ている地域があります。これらの地域には絶対に近づかないでください。なお、同じサバ州の州都コタキナバルは、世界的なリゾート地と知られていて治安もよく、これらの注意勧告の範囲外なのでご安心ください。
日本とは違って、宗教施設内や軍事施設内は立ち入りが禁止されていたり撮影が禁止されていたりするので注意が必要です。日本では考えにくいトラブルも起こりえるので、他文化への理解と配慮は忘れてはいけません。
上記の通り、一定の注意点はありますが、マレーシアはもともと多民族国家で、外国人や他民族への理解が深く、アジア諸国や世界の中では比較的治安がよく、旅行で訪れやすく住みやすい国です。治安の良さも日本人の移住先人気No.1の大きな理由の一つです。
マレーシアの食生活
マレーシアは多民族国家です。その分、いろいろな食事が楽しめるということです。民族的に多いマレー料理・中華料理・インド料理はもちろんですが、クアラルンプールなどの都市部では西洋料理や近隣東南アジアのタイ料理、ベトナム料理、ネパール料理なども楽しむことが出来ます。また、最近では、世界各国の例に漏れずマレーシアでも日本食は人気で、少し割高ですが日本食レストラン・ラーメン・牛丼・回転寿司チェーンもあります。
また、アジアと言えばやはり屋台も楽しみの一つです。屋台は苦手と思っている方もいらっしゃいませんか?マレーシアの衛生管理法の罰則はとても厳しく、屋台であっても不衛生な食品や食器が摘発されれば店主及び調理師は懲役刑を含む罰金刑の厳罰に処されます。一見不潔そうに見える?屋台であってもそれだけ安全に食事が楽しむことが出来ます。
屋台では、マレー料理・中華料理・インド料理などの、現地のB級グルメはすべて屋台で食べられると言っても過言ではありません。代表的な屋台料理は・・・
- サテ(マレー風焼き鳥、肉や野菜の串焼き)
- ナシゴレン(マレー風焼きめし)
- ミーゴレン(マレー風やきそば)
- ミーシアム(ビーフン麺をチリソースで炒めた麺料理)
- ラクサ(ココナッツミルクカレー麺)
- クイッティオ(太めの平めんを使った焼きそば)
- バクテー(肉骨茶、豚肉の醤油ベースのスープ)
- ポーリッジ(潮州粥と広東粥)
いかがでしょう、日本で食べたことがある料理はありますでしょうか?
水と氷には注意
ただし、海外ではよくあることですが、日本人は水と氷には注意が必要です。
マレーシアでは上記の通り衛生基準が厳しいので、屋台の水や氷も現地の人は飲むことが出来る水です。ただ、日本人が飲んでも大丈夫かは別の話です。水の硬度の違いなどで、水が合わない・・・ということがありますので、慣れるまでは生水と氷は避けた方がよいでしょう。
日本では、蛇口から出る水はほぼすべて安全で飲むことが出来ますが、海外では飲み水として適しているわけではありません。日本人の多くは海外に行くと水や氷が原因でおなかを壊すことが多いです。日常的に飲む水はペットボトルなどの水を飲むか、必ず浄水器を通すか沸騰させた水を飲みましょう。
ちなみに、マレーシアではペットボトルの水は、キャップの色で種類が分かれます。
白いキャップ | ドリンキング・ウォーター (水道水をろ過した蒸留水) |
0.7~1.5リンギット / 500m (20~40円程度)l |
---|---|---|
青や緑のキャップ | ナチュラル・ミネラル・ウォーター | 1.2~2リンギット / 500ml (30~50円程度) |
マレーシアでペットボトルの水を買うときはキャップの色で判断しましょう。
日系スーパーマーケット
また、都心部ではイオンなど日系のスーパーマーケットもあるので、日本食や日本製品も手に入ります。日本食レストランも人気なので、長い留学生活で日本食が恋しくなっても安心です。
マレーシア国内にあるイオンモールは28店舗、イオンストアが34店舗、その他のイオン系スーパーマーケットが68店舗、合計でなんと130店舗以上!
さらに、ダイソーは36店舗もオープンしています(2021年調べ)
このあたりも、日本人の移住先として人気となるひとつの理由です。
交通機関
都市部の移動
都市部での移動は、日本と同じように電車やバス・タクシーとなります。
首都クアラルンプールでは、電車や地下鉄の料金は、近郊であれば1~3リンギット(約27~81円)程度、長距離移動しても最大8リンギット(約220円)程度です。
また、クアラルンプールでは「GOKL」という街中を走るバスの無料バスも利用出来ます。ただし、前出の通りマレーシアは貧富の差が大きい国です。無料バスを使うときは、いつも以上にスリにご注意ください。
タクシーは初乗りで、普通のタクシーが3リンギット(約81円)、ワゴン車では6リンギット(約163円)となります。日本と比べるとタクシーも圧倒的に安いです。ただし、アジア各国のタクシーにはよくあるのですが、日本のようにメーターがない「流しのタクシー」も多いですので、いわゆるぼったくりに注意が必要です。海外に慣れてくればこのようなタクシーでも価格交渉を楽しみながら乗ることが出来るようになるはずですが、海外初心者は避けた方が無難です。近年、スマホの「Grab」という配車アプリが普及し、事前に出発地と目的地を決めて、支払もアプリ内で行うのでこれを使えば安心してタクシーを利用出来ます。料金は多くの留学生はGrabを利用する機会が多くなると思われます。
Grab | クアラルンプール国際空港→KL市内 | 約115リンギッド (約3,100円) |
---|---|---|
KL市内主な観光地の移動 | 約10~20リンギッド (約270円~約550円) |
国内移動
また、マレーシア国内の移動については、主に国内線の飛行機移動となります。世界屈指の規模のLCC(格安航空会社)「エアアジア」の本拠地はマレーシアです。首都クアラルンプールからマレー半島の先端にあるシンガポール国境の街ジョホールバルまでは飛行機で約1時間、チケット代金は時期や予約方法によって違いますが、エアアジア(LCC)で約2,000円~5,000円程度です。クアラルンプールからボルネオ島サバ州コタキナバルへは約2時間40分で約5,000~8,000程度となります。
なお、クアラルンプールからジョホールバルまでは地続きで約330kmです。車で移動しても4時間程度で移動できます。また、マレー鉄道(KTM)という列車でも移動できます。52リンギット(約1380円)と格安ですが、乗り換えも入れると約7時間以上かかります。余談ですが、マレー鉄道はマレー半島を縦断してタイ・バンコクまで運行しています。列車で国境をまたぐ経験は、日本では体験出来ないので魅力的です。特に鉄道好きの人にはマレー半島縦断の旅はたまらなく楽しいはずです。
なお、マレーシアは地理的にアジア地域の中心に位置しています。マレーシアから周辺のアジア各国にも多数の航空路線があります。マレーシアでの留学期間中に近隣諸国へ足を延ばして旅行する留学生も多いです。地理的にも費用的にもアジア中を旅して広い見聞を得ることができるのもマレーシア留学の大きな特徴と言えます。
日用品調達
日本で手に入るマレーシアでも当然手に入ります。前出の通り日系のスーパーマーケットもあるので安心です。その中で、現地では手に入りにくかったり、手に入っても高価だったり品質が低いものをいくつかご紹介します。
浄水ポットとフィルター
前出の通り、マレーシアでは水道水をそのまま飲むことは出来ません。水道水を飲む場合は、浄水ポットやフィルターや煮沸が必要となります。バクテリアや細菌を除去するタイプのものがオススメです。最も安全なのはペットボトルやウオーターサーバーですので、出来ればペットボトルを利用しましょう。長期滞在などでコストを考えると、居室までペットボトルを運ぶのも一苦労なので、そういう時には浄水ポットなども検討しましょう。
コンタクトレンズ
もちろんコンタクトレンズは手に入りますが、1dayか1month以外は手に入りにくいです。普段2weekのコンタクトレンズを使用する方や、特定のメーカーがお気に入りという場合は、日本で購入していった方が安心です。
生理用品(ナプキン・タンポン)
生理用品は日本製のものが世界トップレベルです。海外へ留学する場合は日本から持参するか、現地のもので慣れていくしかありません。ただ、マレーシアでも日本で買うよりは選択肢は少ないですが、日本製の生理用品も手に入りますのでご安心ください。また、タンポン派の方は特に注意が必要です。日本製とマレーシア製ではまったく別物というほど使用感が違います。日本から大量に持ち込むか、日本にいるときからナプキンを使い慣れていくことをオススメします。
化粧水・化粧品
日本の化粧品を使っている方は日本から持参した方が良いでしょう。マレーシアではヨーロッパやアメリカのブランドの化粧品は手に入りますが、日本のブランドのものは手に入りにくいか、手に入ってもとても高価です。特定のメーカーがお気に入りという場合は、日本から持ち込む必要がありますが、現地のものになれていくのも選択肢の一つです。
虫除けグッズ
マレーシアでは蚊が媒体となる伝染病のリスクが高いです。虫除けグッズは必須となります。マレーシアにも虫除けグッズはありますが、品質は日本のもの方が良いので、日本からの持参をオススメします。ただ、留学など長期滞在の場合はこれも少し難しいので、現地のものも使いつつ、徐々に慣れていくとよいと思います。
ボールペン
ボールペンの品質も、日本が世界トップレベルです。日本では、日常的に当たり前のように品質の良いボールペンを使えています。海外ではインクがかすれて途中から文字が書けなかったり、インクが残っていても最後まで使用ができないボールペンが当たり前なのです。マレーシアで同様の品質のものを手に入れるのは困難です。他の文房具においても然りです。また、日本のボールペンは、贈り物としても喜ばれますので、少し多めに持っていって、友人作りのきっかけにするのもよいと思います。
パソコン
パソコンも日本からの持参をオススメします。理由は簡単で、マレーシアでは日本語配列のキーボードが手に入りにくいからです。特に大学留学の方は、パソコンは必須です。
スマートフォン
後述しますが、スマートフォン事情も日本とマレーシアでは少し違ってきます。すでに長期間使用しているスマホや調子が悪いスマホは、可能であれば日本で機種変更してから留学に出かけましょう。
薬と病院
一般的に使われる薬品はマレーシアでも手に入ります。日本と同じように街にはドラックストアがあり、大半の薬はここで購入出来ます。さらに、国立総合病院・私立の大型病院を「ホスピタル」、町には日本で言う診療所と同じ「クリニック」があります。市販の薬が不安な場合は、診察の上、市販薬以外ももちろん手に入ります。その他、歯医者や眼科・産婦人科なども同様です。
当たり前のことですが、日本人はマレーシア国内では外国人です。マレーシアの医療機関で診察を受ける場合は、必ずパスポートを持参しましょう。
また、留学生は海外旅行傷害保険に加入していると思いますので、保険カードを提示することで病院や診療所で現金を支払うことなくキャッシュレスで受診することも可能です。
自己負担の目安ですが、風邪や頭痛などで診察を受けて3~4日分の薬をもらうと30~50リンギット(800~1,300円程度)、一般的な外科手術で1週間ほど入院をすれば約20万円になります。
マレーシアでも医療費は大変高額になりますので、海外旅行傷害保険への加入は必須です。
常備薬として少量の一般的な風邪薬、鎮痛剤、酔い止め、喘息薬、アレルギー薬などいつも使う薬は日本から持ち込んだ方が良いです。マレーシアでも同様の薬は手に入りますが、成分が違ったり、日本と同じように専門家のアドバイスを聞くことが出来るとは限らないからです。ただし、日本で認可されていてもマレーシアで禁止されている薬品もあるので(逆ももちろんあるので注意)、薬を持ち込みたい場合は必ず事前に確認しましょう。
持病があって大量の薬を持ち込みたい場合は、ビタミン剤やサプリメントであっても1ヶ月程度の量であれば持ち込みが出来ます。通関をスムーズに追加する為には医師の英語の処方箋があった方がよいとされています。留学生にとってこれはちょっと不安がありますね。長期滞在する場合は、現地の同様の薬を探すことになると思います。
感染症と予防接種(ワクチン)
もう一つ、感染症についても注意が必要です。マレーシアは熱帯雨林気候ですので蚊が媒体となって広まるデング熱やジカウイルス感染症・マラリアなどの伝染病のリスクが日本よりも高いです。これらは常に流行しているということではありませんので、そこまで心配はいりませんが、毎年何人かは命を落とす恐ろしい病気でもあります。
予防接種のある病気は日本で予防接種を受けてから渡航しましょう。(特に、A型肝炎、B型肝炎、日本脳炎、狂犬病、破傷風、腸チフスなど)
また、生水は飲まないことと、蚊に刺されないように肌の露出や虫除け・殺虫剤などを使用して日本にいるとき以上に対策を取りましょう。
何よりも、免疫力を高めるために、留学中も食事や睡眠をしっかりとり、健康管理を怠らないようにしましょう。
携帯電話・スマホ事情
日本とマレーシアでは携帯電話・スマホ事情は大きく違い、マレーシアでは携帯電話・スマホ本体とSIMカードが別々に売られています。
携帯電話・スマホ本体
マレーシアで売られているスマートフォンは、「OPPO」や「HUAWEI」などほぼ中国製が多く、機能や性能よって約1~4万円で購入出来ます。日本で人気のiPhoneもマレーシアで購入出来ますが、日本で買うよりも10~20%程割高です。特にiPhoneはマレーシアでは、平均月収並の高級品なのでいつも以上に盗難には十分注意しましょう。
前出の通り、マレーシアではスマホ本体とSIMカードは別々に購入するものなので、スマホはすべて「SIMフリー」となります。「SIMフリー」とは回線業者が固定されていないスマホのことです。日本で買うスマホは、docomoやSoftBank・AUなど、回線業者から購入する「SIMロック」されたスマホが多いです。
日本からスマホを持ち出す場合は、必ずSIMロックを解除するか、SIMフリーのスマホを購入しましょう。
SIMカード
SIMカードとは、日本でも使われている携帯電話・スマホに差し込んで使う小さなカードのことです。SIMカードは、各通信会社から購入出来き、マレーシアにもエリアが広く高速だけど比較的コストがかかる通信業者や、逆に格安だけどエリアや速度が劣る通信業者などがあります。
通信会社によって料金は様々ですが、通信容量3GB程度で月額1,000円程度、それ以上の通信を行う場合は、コンビニやスマホのアプリでなどで「トップアップ」という通信容量の追加を行う型式が一般的です。通信容量にもよりますが、動画をよく見る学生では月額2,000~3,000円程度使う人が多いようです。
その他、マレーシアではプリペイド型式のSIMカードも人気ですが、使い方を間違えると電話番号が変わってしまったりするので、長期滞在の留学生にはあまりオススメ出来ません。
Wi-Fi事情
通信容量3GBと聞くと動画ばかり見ているヘビーユーザだと数日も持たないかも知れません。ただ、マレーシアの都市部では日本よりWi-Fi環境が整っています。ファーストフード店やカフェなど街中では、フリーWi-Fiが自由に使えます。特にクアラルンプールでは、お店のフリーWi-Fiの他にも、公共のフリーWi-Fiもあるので、フリーWi-Fiだけでも生活出来るかも知れません。フリーWi-Fiは、セキュリティ面では少し不安が残ります。データを抜き取りや、SNSのパスワードを乗っ取られる可能性もあります。接続先には十分気を付けましょう。
心配な方は、ポケットWi-Fiを契約してもよいでしょう。
マレーシアの祝祭日
マレーシアは多民族国家で、国教はイスラム教ですが、キリスト教、仏教、ヒンドゥー教の宗教行事も祝日になっています。この他、州によっては州の首長(スルタン)の誕生日と知事の誕生日まで祝日になっています。つまり、留学先の州によって祝日は変わってくるので、必ず事前に確認をしましょう。
※は国の祝日で全国共通
- [1月1日]新年
西暦の新年。カウントダウンの花火などでお祝いしますが、全国的な祝日ではなくお店は通常通り営業しています。 - [2月頃]チャイニーズニューイヤー(旧正月) ※
華人系マレーシア人にとって最も重要な祝日。華人は約1週間の連休を取り帰省する人が多いです。 - [2月頃]タイプーサム
ヒンドゥー教の祭日で、バトゥ・ケイブでの祭礼が有名。 - [2月1日]連邦直轄市デー
州に属さずマレーシア連邦政府が直轄統治している地域(クアラルンプール特別市、プトラジャヤ、ラブアン島)の記念日。 - [3月頃]ムハンマド昇天記念日
預言者ムハンマドが天へ召されたことを記念するイスラム教の祭日。 - [4月頃]グッドフライデー
イエス・キリストの受難と死を記念する日。復活祭の前の金曜日。 - [4~5月頃 イスラム暦で変動]みいつの夜
預言者ムハンマドが天使ガブリエルを通じて、最初にアッラーのお告げを受けた日。 - [5月1日]メーデー ※
労働者の休日。 - [5月頃]ハリ・ラヤ・プアサ ※
イスラム教最大のお祭り。イスラム教の「断食(ラマダン)」明けの第1日目を盛大に祝います。 - [5月頃]ヴィサッ・デー ※
釈迦(ブッタ)の生誕を祝う仏教の祝日。 - [5月頃]タダウ・カアマタン(収穫祭)
サバ州のカダザン・ドゥスン族とムル族によって行われる伝統的な収穫祭。 - [6月頃]ガワイ・ダヤク
サラワク州に暮らす先住民族の収穫祭。 - [6月頃]国王誕生日 ※
毎年6月の第1土曜日を「国王の誕生日」として国の祝日としています。
※マレーシアの国王は9州の首長から選出され任期は5年。5年ごとに国王の誕生日が変わってしまうため。 - [7月頃]ハリ・ラヤ・ハジ ※
イスラム教徒の聖地メッカへの巡礼を祝うお祭り。 - [8月頃]イスラム暦新年 ※
イスラム暦での新年を祝います。 - [8月31日]メルデカ・デー(ナショナルデイ) ※
イギリスから現在のマレーシアの前身であるマラヤ連邦が独立したことを記念する独立記念日。 - [9月16日]マレーシア・デー ※
マレーシア国の誕生を記念する祝日。 - [10月頃]ムハンマド生誕祭 ※
預言者ムハンマドの生誕を祝う祭日。 - [11月頃]ディパバリ ※
インド系のヒンドゥー教徒の最大の祭事「光の祭り」。 - [12月25日]クリスマス ※
キリストの降誕を祝う日。
上記の通り、毎年変動する祝祭日が多いです。これは、日本もマレーシアも、普段使用されている太陽暦(グレゴリオ暦)です。同じ太陽暦なので、日本の1月1日は、マレーシアでも1月1日です。ただ、イスラム教や華僑の祝日は太陰暦で計算されることが多いからです。その為、毎年祝日が変わってしまいます。