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アメリカ大学奨学金留学体験談(イリノイ州)
ノースセントラルカレッジ(North Central College)
少しでも興味があるならばやらないで後悔するより

- M.U. さん 24期生
- ノースセントラルカレッジ(North Central College / イリノイ州)
- 専攻:Global Studies
- 出身校:私立横浜創英高等学校 / Wister High school
- 2016年9月~(卒業予定)2020年6月
留学前について
留学前はどんな学生生活を送っていましたか?
高校一年生の途中から二年生の途中まで一年間、アメリカの高校へ交換留学していました。帰ってきてからは普通の高校生活を送っていました。帰国後は勉強に対してのモチベーションが上がっていたのと大学進学のことを考え、常に良い成績が取れるよう勉強に励んでいました。
なぜ日本の大学ではなくアメリカの大学を選んだのですか?

高校留学の経験から、アメリカの大学に行くことはなんとなく視野には入れていたのですが、だいぶギリギリになるまで完全な決断はできませんでした。高校の成績や模試の結果から、日本で受験すれば名の知れた大学に入れる可能性は大きく、ネームバリューが比較的大切な日本社会においては有利になると考え、初めは日本の大学を検討していました。しかし、高校留学で得た経験と英語力を生かしたかったのと、自分がもっと進歩し成長できる環境を考えた時、留学が一番合っていると思いました。日本の大学の利点とアメリカの大学の利点を比較した時、自分にとって必要なスキルや力をより得られるのはアメリカの大学でした。論理と実用性を重視する実力社会のアメリカにおける教育を4年間受けることにより、クリティカルな考え方やハードワークの重要さ、またグローバリゼーションにおいて必要とされる国際感覚を身につけることができると思いました。アメリカの大学生活の大変さや勉強の厳しさなどは何度も耳にしたことがあったのですが、自分にとってより難しい道に進むことで将来の自分のためになる、また、高校留学の経験で学んだ、やらないで後悔するよりやって後悔する方がいいという意識をもとにアメリカの大学に行くことを決めました。
なぜ奨学金留学プログラムを利用したのですか?

Why not? という感覚です。高等教育の費用は、アメリカ国内でも大きな政治の論点にもなっているほどで、留学生だけでなくたくさんのアメリカ人にも負担になっています。どうしてもアイビーリーグや世界的に超有名な大学に行きたいなどの願望がない限り、この奨学金留学プログラムを利用することにおいての悪い点は一つもないと思います。自分も、奨学金制度がなかったらきっと日本の大学に行っていたと思います。費用のせいで留学を諦めた話を何度も聞いたことがありますが、奨学金制度が充実しているアメリカだからこそ得られるチャンスを生かすこと、また、そこまで自分で徹底的にリサーチしたり悩んだりするプロセスも留学の醍醐味だと思います。
なぜ、今の大学を選びましたか?

オファーをもらった大学の中で比較的アカデミックレベルが高い大学に絞りその中から選びました。私が高校で留学していたところは、アメリカ南部の超田舎でした。留学自体はとてもいい経験だったのですが、都会と都会のキャラクターが好きな自分にとっては向いていない場所でした。なので、大学は比較的都会に近い場所がいいと探していたところ、アメリカで第三の都市であるシカゴの近郊にあるNorth Central Collegeを見つけ、アカデミックの実績や多様性に力を入れていたところを気に入り、ここに決めました。また、これも高校留学の経験を参考に、少人数制の授業がたくさんあるところも決断要素となりました。
留学前に感じていた不安はどのようなことでしたか?
高校の時とは違う、よりアカデミックで専門的な英語が必要とされることが心配でした。

あとは、日本の有名大学に進学した友達などに少し劣等感を感じる時期があり、本当に留学するのが正しい決断だったのか直前になって悩んでいたこともありました。
どのように英語学習を進めましたか?また、TOEFLやIELTSのスコアアップに取り組んでいる方にアドバイスがあれば教えてください。
英語学習は意識的には特にしていませんでしたが、高校留学の時に身につけたリスニング力や言葉の言い回しを失わないように英語は常に聞いていたと思います。TOEFL/IELTSに向けても特に勉強はしなかったのですが、日本で中学から高校にかけて学んできた英語の基礎の大切さを感じました。
留学中について

留学先で一番大変だったことは何ですか?
冬にー20度近くになっても授業に行かないといけない時はとても大変でした。
また、アメリカの食事が基本好きではないので、毎日の食事が少し苦です。
留学先で挑戦したこと・がんばったことを教えてください。
新たな環境になり新しいものに挑戦したいと思い、フランス語を取り始めました。来年も続けて取り、いつかは習得できるようになりたいと思っています。

また、大学で行われているグローバリゼーションをテーマにした数々のイベントを手伝ったりしています。あるイベントでは、各国の留学生とともに、日本の代表として自国の再生可能エネルギーについてのプレゼンテーションを大勢の外部の人の前でしました。来月も、秋学期に取った授業で書いたリサーチペーパーを元にプレゼンテーションをするように教授に頼まれたので現在はその準備をしています。
今のところ、秋学期と冬学期どちらもGPA3.6以上の生徒が載ることのできるDean's Listに載ることができ、冬学期に関しては、GPA4/4を取ることができたので、このまま勉強面も頑張りながらカレッジライフも十分に楽しみたいと思います。
留学をする前と現在では、自分の何が変わりましたか?

高校留学の時よりさらに世界中からの友達や色々な人と出会い、文化や考え方の違いを経験することによって視野が毎日広がっていると思います。
また、留学以前にインプットしてきたこと (英語力や国際感覚) をアウトプットし活かす機会がたくさんあることにより、それがどんどん自分の自信になっているのを感じます。以前よりもいろいろな面で自信がついたと思います。
今振り返ってみて、留学前にしておけばよかったと思うことはありますか?
特にないですが、もちろん英語力をできる限り上げておくのはとても大切だと思います。
留学で得たことは、今後の人生・キャリアにどのように生かせると思いますか?

膨大な量の課題をこなしていくうちに身につく、効率よくタスクをこなしていく力や根性は将来絶対に役に立つと思います。また、グローバリゼーションが叫ばれる中で必要とされる語学力はもちろん、多様性から培われる国際感覚も今後の人生で有利になるスキルだと思います。
留学をしてよかったと思いますか?
よかったです。大変なことも楽しいことも何倍にもなる留学生活は人生一度の大切な経験です。
大学生活について
大学のサポート体制はどうでしたか?

とてもいいサポートがあると思います。インターナショナルのコミュニティは、小さいですがみんなとても仲が良くいい人ばかりで、いろいろな国籍の人たちに対して深い理解があるので、何か問題があれば必ず助けてもらえます。アメリカでは当たり前ですが、待っているだけで誰かが来てくれるとは思わず、自分から助けを求めたり質問したりすれば基本サポートしてくれます。
寮生活で良かったことは何ですか?
授業や食堂、友達の部屋などにすぐに行けるところがいいです。また、同じ寮の人とすぐに顔見知りになれたりするのもいいです。平日やテスト中はみんなが勉強モードになり、週末になるとみんなパーティーモードに切り替わったりするのも寮ならではで楽しいと思います。
寮生活で困ったことはありましたか?

キッチンがないので食堂のご飯に飽きた時に外食するしか選択肢がないのが残念です。
バスルームは10人以上でシェアしているので、時間がない時などにシャワーやトイレが空いていないと困ります。また、一人になりたい時に自分が部屋から出て行かないといけなかったり、ルームメートと生活のスケジュールが合わなかったりすると困る時があります。
休日は何をして過ごしていますか?
キャンパスがダウンタウンにとても近いので、友達と買い物やレストランに行ったり、電車でシカゴに行ったりします。日曜の夜になると課題や宿題に取り掛かります。
大学で、勉強以外に取り組んでいることがあれば教えてください。

International Clubに入っているので、クラブのイベントやミーティングに参加したりしています。来年は、クラブの秘書のポジションにノミネートされたので、今学期からそれに向けてのトレーニングをする予定です。
あと、高校留学の時に一年でとても太ったので、その反省から今回は太らないように少なくとも週に3回は学校のジムに通ったり、課外のヨガクラスを受けたりしています。
どのようにして友人ができましたか?

日本において友達を作るのと何ら変わらないと思います。国や国籍、言語が違うからと言って友達を作ることに対して構える必要はないと思うので、特に意識しないで普通に友達を作る要領で友達が出来て行ったと思います。
周囲の学生にはどんな人がいましたか?
多様性にだいぶ力を入れている学校なので、本当に世界中からいろいろな学生が集まっていて、一番初めにあった留学生に向けてのオリエンテーションのおかげでたくさんの留学生と友達になることができました。
アメリカという国や、滞在されている州や都市について感じたことを教えてください。

アメリカは、個人主義が本当に強い社会です。日本から見るフレンドリーで自由なアメリカと実際に住んでみて感じるアメリカはきっと違うと思います。資本主義からくる実力主義もアメリカを表す大きな要素だと思います。また、freedomやindependenceにおける意識が日本とはとても違うのでそこに文化の違いがたくさん感じられます。高校留学の時にいた南部の田舎に比べると、ここの人はだいぶリベラルでオープンな人が多いと思います。大都市シカゴが近いこともあって、外国人や海外に慣れている人、何らかのオリジンをアメリカ以外に持っている人も多く、居心地がいいです。
夏休みなどの長期休暇期間は何をしましたか?
North Central Collegeは普通の大学とは違う、クオーター制の学期システムなので、11月末の感謝祭から新年まで1ヶ月以上休みがあるので日本に帰りました。逆に春休みは短く、10日ほどしかないので、アメリカ国内で旅行したりキャンパスに残ったりしています。夏休みはまた日本に帰る予定です。
大学での勉強について
留学先の大学では何を専攻していますか(する予定ですか)?それは何故ですか?

まだ正式ではありませんが、International Businessを専攻する予定で授業を組んでいます。初めにここに来た時は違う専攻をする予定だったのですが、詳しい専攻のプログラムや何を学べるか、それがどう自分の将来に役に立つかを考え、アドバイザーなどとも話しInternational Businessをやる予定でいます。この専攻のいいところは留学が義務付けられているところで、少なくとも1学期間はアメリカ国外の大学へ留学する機会があるのがいいです。
今までの授業で一番大変だった内容・科目は何ですか?

課題の量でいうと一年生必須のライティングのクラスが大変でした。毎回授業のために小説や論文を読み、深く読み入らないと答えられないような質問に答えたり、数々のペーパーの課題で完全なアカデミックかつ内容のいいライティングをするのが大変でした。
内容で大変だったのは、リベラルアーツカレッジならではの必須科目である宗教の授業です。この授業の最後の課題は、自由にテーマが選べる論文だったのですが、なかなか強い議論ができるテーマが見つからず、提出ギリギリになって書き始めたのでとても大変でした。結局、キリスト教と仏教における死の捉え方の比較、それに対しての自分の意見とそれぞれの弱点と強みを授業の内容と読んだ教典などと交差させたペーパーにしました。結果Aを取ることができ、教授からもとてもいいフィードバックがもらえましたが、日本人である自分にとってそこまで馴染みのない宗教をテーマに、論理的かつクリティカルで濃い内容のペーパーを書くのはとても大変でした。
お気に入りの授業があれば理由も含めて教えてください。

いい教授ばかりに当たっているのかわかりませんが、今のところ取った授業はどれも好きです。どのクラスでもアカデミックなことから専門的なことまで学ぶことがたくさんあり、学べば学ぶほど自分の無知さに気付ける毎日がとても刺激的です。強いて選ぶとすると、秋学期に取った国際関係の授業が特にお気に入りです。もともと自分が一番興味のある科目であり、毎回の授業がとても楽しみでした。最後の課題はグループシミュレーションでした。グループごとに架空の国の外交権が与えられ、2週間に渡り外交において試行錯誤やバトル、時には秘密外交などを行い、どれほど自国を発展、進歩させられたかで順位がつけられました。私のグループは2位に着くことができ、この課題からは外交についてたくさん学ぶことができました。3、4年生になったらこの授業の続きとして模擬国連の授業を取る予定なので今からとても楽しみです。
どんな教授がいましたか?

教授によって生徒に対してのアプローチの仕方やアカデミックな面で生徒に求めていることが異なったりしますが、共通して言えるのは、どの教授もたくさん質問したり発言したり、とにかくやる気のある生徒が好きです。授業中や授業後、オフィスアワーでも、とにかく質問があったら聞きに行く、質問がなくても何か考えとにかく話に行くということを続けると自然に教授にこの生徒は学ぶ気があると思われ、いつでもサポートが必要な時には色々なアドバイスをしてくれたりします。
一日どのくらいの勉強時間を取っていますか(授業時間、自習時間のそれぞれで)?主にどこで勉強していますか?

授業は、週に3回の授業だと70分、週2回の授業だと110分です。授業にもよりますが、基本的に毎回の授業のたびに宿題があるので、それを終わらすのに2時間から4時間くらい時間を取っています。外が寒い時や疲れている時は自分の部屋で勉強しますが、それ以外の時はキャンパスにあるカフェで勉強することが多いです。
アメリカの大学で学んでみて、日本の教育と違う点は何だと思いますか?
よく言われることですが、日本の学校教育は基本的に生徒が受け身の姿勢ですが、アメリカの教育、特に少人数制の大学は、自発的で積極的でないと成立しないと思います。自分の意見、それを持つことの大切さなどは日本では学ばないと思いますが、アメリカの教育においては、いかにクリエイティブでユニークな発想を生み出せるか、またどれだけクリティカルになれるかが重要だと思います。
アメリカの大学授業についていけるかどうか心配される日本の学生は多いです。アドバイスがあれば教えてください。

自分も少し不安があったので気持ちはわかりますが、始まる前から心配していても何も意味がないので、その時間と労力を英語の勉強や学びたい科目の勉強に回したほうがいいと思います。始まってみないとついていけるかどうかなどわからないし、きっと最初は大変だと思いますがどれだけ自分が食いついていけるかなので、まずそもそもどうして留学をしようと決断したのか、何を犠牲にして留学するのか、またどれだけ自分が恵まれているかなどを考えることによりモチベーションを上げるといいと思います。
最後に

アメリカの大学に進学するかどうか悩んでいる方に向けて、アドバイスをお願いします。
留学の経験から得られるものは計り知れないほどあり、自分次第でいくらでも可能性は広がります。留学するチャンスと機会があるならば絶対に行くべきだと思います。まだ留学を決める前の段階では不安なことばかりで、ポジティブな面と同時にたくさんのネガティブ要素が見えてきてしまうと思いますが、それは日本の大学に進学する場合においても同じだと思います。少しでも興味があるならば、やらないで後悔するより今まで見ることのできなかった世界に是非飛び込んでみてください。人生でとても大事な四年間をアメリカの大学で過ごすことで得られるものは何にも変えることのできない経験だと思います。